予防が大切!年代別のよくあるお口の悩み
幼児期から高校生までのケア
10代の主なお口のトラブルとして挙げられるのは、虫歯です。幼少期は親が仕上げ磨きをしたり食べ物に気をつけたりできますが、成長するにつれ自身だけで歯を磨くようになります。すると磨き残しが増えたり、おやつをだらだら食べたりして虫歯になりやすい口腔内環境になってしまうケースが多々あるそうです。また乳歯が永久歯に生え替わる時期は、歯並びが乱れることもあります。
また、中学生・高校生の時期は勉強や部活、交友関係に忙しくなり歯を磨く回数が減ったり、間食が増えたりして口の中が不潔になりやすくなります。
この時期に大切なのは、歯科医院で正しいブラッシング法を教えてもらうことです。また、虫歯に関する知識をしっかりつけておくことで、将来虫歯になりにくい口腔内環境を整えることもできます。
20~30代のケア
就活、結婚などのビッグイベントが目白押しのこの時期は、歯の黄ばみが気になるなど審美面での悩みが多くなります。忙しい毎日で、口の中のことは疎かになりがち。ストレスが増え疲れから歯肉炎になりやすくなったり、歯周病になったりするリスクも高まります。また、妊娠によりお口のトラブルが増えたというケースも多いです。
忙しくなる時期に備えて、あらかじめしっかり歯と歯ぐきをメインテナンスしておくことが重要になります。気づけば虫歯になっていたということにならないよう、定期的に歯科医院へ通う習慣をつけましょう。また、タバコをやめたり不規則な生活を正したりするだけでも、口の中の環境は大きく改善します。
40~50代のケア
歯ぐきから血が出る、歯がグラグラするなどこの世代は歯周病の悩みがグンと増えます。歯周病は初期の段階では気づきにくく、症状が現れた頃には取り返しがつかないケースが多い傾向にあります。さらにこれまでしっかりケアを行ってこなかった場合は、歯周病や虫歯が重症化し歯を失うケースも考えられるのです。
歯周病予防のためには歯だけではなく、歯ぐきのケアも重要になります。これまで以上に歯科医院でのメインテナンスを強化し、デンタルフロスなどの歯ぐきケアを毎日行いましょう。歯を失った場合は入れ歯やインプラントなどの治療が必要ですが、治療後もきちんとメインテナンスに通い続けることが大切です。
60代以降のケア
虫歯や歯周病などが原因で、歯を失ってしまう悩みが増える時期。歯周病の主な原因はプラークですが、それに加え免疫力の低下や全身疾患の影響で悪化しやすくなります。また、もともと虫歯治療した歯が再発して虫歯になるなどの問題も増えてきます。
この時期は特に口の中だけを見るのではなく、全身の健康状態を含めトータルでケアしていく必要があります。加齢に伴い歯科医院に通う回数を増やしたり、オーラルケアの方法を見直したりしましょう。
お口のトラブルをあらかじめ知ったうえで適切なケアを
あらかじめどんな悩みが多いのか知っておくと、その年代を迎える前にしっかり対処できます。歯は一度失ったら次に生えてこない大切な体の一部です。「まだ若いから自分にはまだ関係ない」と思わず、できるケアを実践するようにしましょう。