審美歯科に勤めていた歯科衛生士が解説!歯科医院で行う「美容診療」について~ちぃ先生の手記第86回~
美意識が高い人たちはどんな内容のケアをしているのか…
歯科医院で行う「美容診療」とは?
歯科の美容診療は別名「審美歯科」ともいいます。白くキレイな歯に近づけるホワイトニングの施術や、歯の詰め物や被せ物を自然で目立たないものにするなど、患者さんそれぞれが理想とする外見にもこだわる治療です。例えばセラミックによる被せ物などが該当します。
美容診療は多くの場合、自費治療で行いますが、その分保険診療外の材料や、治療法を選択できるので、患者さんの満足度に貢献できる治療法です。
美容診療でできる内容について
それでは歯科の美容診療で行っていることを、もっと詳しく見ていきましょう。
歯科領域での美容診療の例について以下にまとめました。
・ホワイトニング
・ガムホワイトニング
・オールセラミッククラウン
・ラミネートベニア
・メタルボンド
・自費クリーニング
・デンタルエステ
以上のような施術内容などがあります。
ホワイトニングは薬を用いて歯を漂白する施術です。歯科の美容診療というと、まずホワイトニングを連想する方が多いのではないでしょうか?
ガムホワイトニングはガム(歯肉)のホワイトニングのことです。タバコのヤニやメラニン色素の沈着などによる歯肉の黒ずみをケアし、自然なピンク色の状態へ戻すことを目的とした施術を行います。
オールセラミッククラウンは全てセラミックでできた被せ物のことで、メタルボンドは金属の被せ物の上にセラミックを合着した被せ物のことを言います。オールセラミッククラウンの方が、キレイに見える傾向にありますが、噛む力が強すぎると割れる恐れがあります。メタルボンドは金属が敷いてあり、丈夫で割れにくいという特徴があるため、強い力がかかりやすい奥歯などの治療に提案しています。
ラミネートベニアは、付け爪のように歯の表面に薄いセラミックを貼り付ける処置です。前歯の治療に行うことが多く、審美性に優れています。付け爪のように付け外しができるわけではありませんが、薄いためにオールセラミッククラウンより外れやすいというデメリットが考えられます。
自費診療のクリーニングは着色汚れや歯垢などをケアするのに役立ちます。保険診療のクリーニングは治療の一環としてのみ行われていますが、自費診療の場合は誰でも受けることが可能です。何度かに分けてクリーニングをする保険診療の場合と異なり、一度に上下全ての歯への処置を行えるという特徴もあります。
デンタルエステでは歯肉や粘膜のマッサージを行い、唾液の出を良くして口臭や虫歯を対策するほか、筋肉の張りをほぐすことで小顔へのアプローチが期待できます。
美容整形外科との違いや美容診療ができる医院の条件
歯科医院の美容診療と美容整形外科の診療にはどんな違いがあるのでしょうか。
美容整形外科との大きな違いは、外科手術を行わないことです。しかしルフォーなどと呼ばれる顎の骨切り術などはもともと口腔外科領域の手術で、顎変形症の治療のために行われていました。現在でも重度の顎変形症の方は、美容整形ではなく保険診療で治療が行えるんですよ。
それと意外にもインプラントや歯科矯正は審美歯科とはいいません。もちろん審美的な治療を行うのですが、機能面も重視した治療であり、審美のみを追求するわけではないからだと考えられます。
歯科で行える美容診療は、手術は怖いけれど歯をキレイに見せたい方に好まれる治療です。デンタルエステやホワイトニング専門の歯科医院もありますので、探してみてくださいね。
歯科医院で行える美容診療の内容について詳しくご紹介しました。漂白をしたり着色汚れを落としたりと、白くてキレイな歯のための美容診療にはさまざまな種類があります。それぞれのメリットやデメリットなどを考慮しながら、お口美人を目指しましょう!
保険診療をメインで行う一般歯科でも審美歯科は取り扱っていますが、より美しい仕上がりを重視する方は美容診療の専門医に問い合わせてみてくださいね。
【ライター紹介】 ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
・ちぃ先生の手記まとめPART2 ~美容テク&お口の健康講座~