お悩み相談
学生の時分、部活でサックスを吹いていたのですが、それが原因で顎関節症になりました。
(ついでに出っ歯にもなりました…)
わたしは物ごころついた頃からかたい物を好んで食べてきたので、顎は強い方だと思います。
顎の強さと顎関節症の発症に関係はあるのでしょうか。
また、なぜサックス奏者は顎関節症になる割合が高いと言われているのでしょうか。
名古屋市緑区のたけうち歯科クリニック・ホワイトエッセンス大清水院の竹内です。
顎の強さと顎関節症に関連というよりも、顎の動作と顎関節症には関連はあります。
原因は様々ですが、主なものとして
1)ブラキシズム
「くいしばり」「歯ぎしり」「歯をカチカチならす」などのことをブラキシズムといい、筋肉を緊張させて顎関節に過度の負担をかけダメージを与えます。
2)ストレス
仕事や家庭、人間関係などのストレス、その他精神的な緊張は、筋肉を緊張させてくいしばりを起したり夜間の歯ぎしりを起したりと、ブラキシズムに影響します。
3)偏咀嚼
左右どちらか一方でばかり噛む癖を偏咀嚼といい、片側だけに多くの負担をかけることになります。
4)顎や筋肉に負担をかける癖や習慣
うつ伏せ寝、頬杖をつく癖、あごの下に電話をはさむ、猫背の姿勢など
5)悪い噛み合わせ
噛みあわせについては様々論議があり、現在では多くの原因の中の一つと考えられ、偏咀嚼やブラキシズムの原因として関連していると言われています。不良な歯列矯正や歯科治療により噛みあわせの悪さを招くこともあったりします。
6)その他
顎や頸部頭などを強く打ったりした外傷など
顎関節症もなりにくい人もいたり、なりやすい人もいたりします。くいしばりや歯ぎしり偏咀嚼などの生活習慣の中の要因の積み重ねが、その人の耐久限界を超えたときに発症する、ということになるではないでしょうか。
サックス奏者の方がどの程度、楽器を加えるときに力がかかっているのかは、私にはわかりませんが、以前ジャズコンサートを鑑賞しに行った時には、かなりの肺活量を使って演奏していた姿が思い出せます。
なので、持続的に筋肉には緊張がかかっているのかもしれませんね。
- たけうち歯科クリニック/竹内 伸一
- 2018.09.03