お悩み相談

渋谷 燈/2020.02.18

お悩み口腔外科

親知らずの抜歯手術についてです

矯正の相談中ですが、歯並びや虫歯の関係で親知らず2本の抜歯手術を勧められています。
過去に2本抜いているので、残りもいつかは抜きたいと思っていたんですが、そのうち1つが下あごに埋まっていて神経と隣り合わせらしく、大きな病院での手術になるみたいです。
歯医者さんも心配してくれていて、数か月は麻痺が残るかも、という話でした。
麻痺がでても言葉を話したり、飲食をしたり、仕事や日常に支障はないでしょうか。
また、昔から持っている顎関節症に影響がないか心配です。
まさかこんな大事になるとは思っていなかったので、ちょっと混乱しています。

この麻痺はいつか治るものらしいですが、よくあることでしょうか。
また、入院や安静期間はどのくらい必要でしょうか。
できるだけ理解して、安心してから決断したいと思っています。
たくさん書いてしまってすみません。よろしくお願いします。

名古屋市緑区のたけうち歯科クリニック・ホワイトエッセンス大清水院の竹内です。

口腔外科専門医としてお話させていただきます。
親知らずの抜歯は、入院でなくても抜歯することは可能であります。複数本同時に抜歯する場合や、不安が強い方などは、入院下では点滴から鎮静剤を投与して、ウトウトと眠くなったような状態で抜歯することが可能でありますので、そのような時には入院抜歯となっていることが多いかと思います。

神経障害については、下顎の真ん中あたりに、太めの「下歯槽神経」という神経があります。親知らずが埋まってくると、どうしてもその神経に近いところに歯が存在したり、あるいは神経に接している場合もあります。
レントゲンで埋まっている親知らずを撮影すると、多くは神経と親知らずの根っこあたりが、ひっついていたり、重なって写ることが多いです。でも実際には離れていることが多いですが、確実な診断となるとCT撮影をすると、より詳細な歯と神経の位置がわかります。
神経障害の発現は、一般的には数%という統計があり、またその中でも時間はそれぞれですが、治る方は多いという状況ですが、残念ながらなかなか治らない方もいないわけではありません。

この神経は、主に下唇周囲や歯肉の感覚神経なので、運動(動き)には関係ありません。左右で触った感じがちがったりするのが、一般的な症状です。
親知らずの状況によって違いますので、まずは担当医のお話をよく伺ってみてください。

たけうち歯科クリニック/竹内  伸一
2020.02.19