お悩み相談

みさっち/2025.07.04

お悩み歯周病

糖尿病と歯周病

二型糖尿病と診断されました。糖尿病の人に歯周病も多いから気を付けるよう言われたのですが、糖尿病だと歯が悪くなりやすいのでしょうか?糖尿病と歯にどのような関係があるのか、難しくてよくわからなかったので詳しく教えてほしいです。

名古屋市緑区のたけうち歯科クリニックの竹内です。

歯周病は「糖尿病の6番目の合併症」であると言われています。糖尿病になると体内の様々な血管が傷ついていることから傷の治りも悪くなり、抜歯や手術等の外科的歯科治療の際に細菌感染を起こす危険が高まります。
糖尿病患者は健常者と比較して歯周病にかかるリスクが約2.6倍高いことが研究で示されています。

糖尿病が歯周病を悪化させる主な要因として、、
1)免疫機能の低下: 高血糖状態が続くと白血球の機能が低下し、細菌感染に対する抵抗力が弱まります。これにより歯周病菌に対する防御能力が低下し、感染しやすくなります

2)血管の変化: 糖尿病は微小血管に障害を引き起こします。歯周組織の血管も微小血管が多いので、血流が減少することで栄養や酸素の供給が不足し、組織の修復能力が低下します。

3)コラーゲン代謝の異常: 高血糖状態では、コラーゲンの合成が阻害され、分解が促進されます。歯周組織はコラーゲンを主成分としているため、この異常が組織の脆弱化を招きます。

4)唾液分泌の減少: 糖尿病患者では唾液の分泌量が減少することがあります。唾液には抗菌作用があり、口腔内を自浄する役割も担っているため、分泌量の減少は歯周病リスクを高めます。

たけうち歯科クリニック/竹内  伸一
2025.07.06