お悩み相談

東雲哉威刃/2019.08.21

お悩み予防処置

口の中の傷は外側の皮膚よりも傷が治りやすいですか?

よく、「ケガしたら唾つけとけ」なんて言いますし、動物とかも舐めて治したりしていますが、どうなんでしょうか?唾液の力でしょうか?

名古屋市緑区のたけうち歯科クリニック・ホワイトエッセンス大清水院の竹内です。

お口の中は、「粘膜」といって、皮膚とは違った構造になります。一般的に粘膜の方が、治りは早いものです。
確かに、「ツバ(唾液)でもつけておけば治る」といったものですが、科学的根拠があります。実は、唾液には傷を早く治すのに必要ないくつもの成分が含まれており、いつも唾液に触れている口の中の傷は、いわば常に「ツバつけている」状態となるため、治りが早いのです。
唾液には、傷口を消毒する成分である、リゾチーム、ラクトフェリン、免疫グロブリンの一種であるIgAなどの抗菌成分が含まれています。また、傷口を消毒する成分、粘膜を保護するムチンという成分が含まれています。
傷口の治りを早めるこのような唾液の作用が、皮膚よりも口の中の粘膜のほうが何倍も早く治る大きな理由のひとつです。

たけうち歯科クリニック/竹内  伸一
2019.08.21