唇がピリピリする!その原因はもしかしたら唇カンジダかも!

2018.10.16 healthYuki Okamoto

唇カンジダの原因と治療法は?

唇カンジダの原因と症状

「唇カンジダ」という言葉を聞いても多くの人はそれがどんな病気か想像がつきませんよね。そのため、まずは唇カンジダの原因と症状について整理しましょう。

唇カンジダの原因

頭をかかえる女性

実は唇カンジダは誰でも発症する可能性がある病気です。なぜならその原因となるカンジダ菌は「真菌」であり、人間の口腔内に常在しています。健康な状態であれば特にトラブルを起こさない感染力が弱めの菌ですが、免疫力が下がることによってたちまち活発になり、発症に至ります。体調を崩した際に口内炎にかかりやすくなるかと思いますが、それをイメージするとわかりやすいでしょう。

また、ステロイド剤や抗生物質などを長期にわたり服用すると、常在菌が活発に働くようになり、唇カンジダにかかるリスクが高くなります。その他にも糖尿病や免疫不全症候群などの病気にかかっている場合も免疫力の低下が見られるため、カンジダ菌が異常に増殖して病原性を発揮するケースもあります。そのため、治療の際は免疫力が低下している原因を突き止めえることがもっとも重要なのです。

唇カンジダの症状

もし唇がピリピリする際は、ちょっと疑ってみてください。唇カンジダは同じくカンジダ菌によって引き起こされる口腔カンジダと同時に発症するケースが多く、その場合は灰白色あるいは乳白色の点状、線状、斑紋状などの偽膜が口腔内の粘膜表面に付着し、真っ白にカビが生えたようになることもあります。また、唇は赤く腫れあがり、水泡ができることや皮がむけることもあるので、そうした症状がある場合は注意しましょう。

唇カンジダの治療法とは

唇カンジダの治療では主に「抗真菌薬」と呼ばれる薬を服用します。病院で処方される抗真菌薬は内服薬が多く、抗真菌薬はとても強いお薬なので比較的早く回復すると言われています。

しかし、真菌は常在菌の一種のため、免疫力が下がることで再発するリスクがあり、一度発症をしていると、再発の危険性がとても高くなります。そのため、薬剤の使用と合わせて免疫力を高める治療を自主的に行うことを心がけましょう。体の免疫力を高めるには、規則正しい食生活をする、適度な睡眠を取る、定期的に運動をする、たばこや化学物質を過剰に摂取しないなどの基本的な生活習慣の見直しが重要になります。

唇カンジダに効果的な市販薬は?

指先で唇に触る

もちろん唇カンジダは病院を受診して治すのがもっとも早いため、専門の医療機関にかかるのが最善策です。しかし、どうしても病院に足を運ぶ時間が取れない場合は、市販されているカンジダ症に効く抗真菌剤を服用しましょう。

ただし、口腔用の抗真菌薬は基本的に市販されていません。ほとんどが、「膣カンジダ用」や「水虫」の薬剤です。しかし、唇カンジダに効果的なナスタチンが配合されていて、唇に使用することができる抗真菌剤は少ないながらあります。中でも知名度の高いのが、『クロマイ-N軟膏』です。

クロマイ-N軟膏はクリームタイプのお薬で、真菌を殺菌する効果があります。さらに、抗生物質の中でもかなり副作用が少ないとされていて、比較的安全に使用することができます。しかし、第2類の医薬品のため、薬剤師や登録販売者がいるドラッグストアでしか販売されていません。当然ながらコンビニなどでは購入できないので注意しましょう。

知っておきたい唇カンジダの予防法

きれいな唇

唇カンジダはかかってしまった際の治療が重要ですが、大前提として予防に努めることが大切です。唇カンジダの予防でもっとも大切なことは、乾燥させないこと。口腔内と同じで唇が乾燥していると免疫力が落ちるので、真菌が活発に活動してしまう恐れがあります。そうすることで唇カンジダ発症の危険性が高まります。そのため、風邪などを引いて体の調子を落としている場合は、なるべく唇を保湿することを心がけましょう。

唇カンジダも早期治療・早期発見を!

唇カンジダは常在菌の一種であるカンジダ菌が原因のため、適切な処置を行えばきちんと治ります。そして、免疫力の向上のためにも極力安静にして栄養をしっかりと摂ることも心がけましょう。「唇がピリピリするけどそのうち治るはず」と症状を放置することなく、早期発見、早期治療に努めることが大切です。

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