お悩み相談

池袋/2019.03.13

お悩みインプラント

インプラント歯周病になったら

インプラント歯周病になってしまった場合、その治療のためにインプラントを取って
再度埋め治すこともありますか?

神楽坂わたなべ歯科クリニックの渡部です。この度のご質問はインプラント歯周病(正確にはインプラント周囲炎)になってしまいインプラントを再度手術するか否かですね、埋め治す事はございます。しかしインプラント周囲炎には治療方法は何種類かありますのでお伝えします。
治療方法の前に覚えて欲しい基礎知識を教えます。インプラント手術の目的は勿論、歯のない所に入れ咬む機能を与える事ですが、骨の中に埋まったインプラントは骨と結合しないと機能しません。その結合する事をオステオインテグレーションと呼びます。インプラント周囲炎はオステオインテグレーション(骨とインプラント体の結合)の一部が失われ歯周病菌が入り炎症を起こしたものです。天然歯の歯周病とは異なります。
では治療法をいくつか挙げます。
1.オステオインテグレーション(骨とインプラント体の結合)が軽度に失われた場合は
専門的な器具を使用し、クリーニングしたら抗生剤を塗布して経過を診ます。
2.オステオインテグレーション(骨とインプラント体の結合)が中等度に失われた場合は
インプラントの周囲の感染した汚物を全て除去し、骨を補填する難易度の高い外科手術が必要です。
3.オステオインテグレーション(骨とインプラント体の結合)が重度に失われた場合は、インプラントを撤去し再度インプラントを埋入する。

大きく分けて3種類の方法があります。どの方法を選択するかは、かかりつけの先生にお任せした方が良いと思います。但し、2番目の方法は出来れば避けた方が良いでしょう。専門的な話になってしまいますが、問題はインプラント体の表明性状にあり、感染した汚物をインプラント体から完全に除去が出来ませんので予後が不良になりやすいのです。
話が難しくなり申し訳ございません。治療方法は1か3の方法を選択し、心配を取り除くなら中等度以上の場合は3を選択し、再度インプラントを入れ治した方が良いと思います。ご理解出来ましたでしょうか?
現在はインプラント周囲炎はかなりの頻度で起こっています。インプラント周囲炎にならないように、インプラント手術後は定期的にクリーニングに通い、検診を怠らない事をお奨め致します。ご参考になれば幸いです。

神楽坂わたなべ歯科クリニック/渡部 康男
2019.03.16