福嶋歯科医院/歯科医師 福嶋 太郎
私は東京都多摩市で歯周病の治療を専門に行っております。
歯周病の専門医として歯周病や歯肉炎などのご質問にお答えさせて
いただきます!
歯周病に関する記事
回答したお悩み一覧
全回答数 27件/合計いいね 153件/最新の回答 2022.09.29
インプラント治療をしてから6年ほどが経ちます。インプラントを入れた周りの歯ぐきが赤く腫れていたので歯科医院に診てもらったところ、インプラント周囲炎だと言われました。インプラントは病気にならないと思っていたので結構ショックでした。これは治療で治るものでしょうか?
インプラントも病気になります。
インプラントに起きる歯周病には「インプラント周囲炎」と「インプラント周囲粘膜炎」の二つがあります。これは、一般的な歯でいうところの「歯周病」と「歯肉炎」にあたる言葉だと思って下さい。
どちらもブラッシングが十分に行えていないことにより起きます。
「インプラント周囲粘膜炎」の場合は歯肉炎のように歯ブラシを適切に行うことで元に戻る状態です。
一方で、「インプラント周囲炎」は炎症が骨にまで達しているため、簡単に治すことができません。
比較的新しい病気なため確立された治療法が無く、世界中の研究機関で日々研究が行われているのが現状です。
状態にもよりますが、インプラントの表面を外科処置などで綺麗にする治療を行います。
言葉で書くと簡単ですが、実際のインプラントの表面は骨との接触面積を増やすためにザラザラした表面をしており、そのザラザラの溝をどうやって綺麗にするかが課題となっています。
まずは、インプラント周囲炎と診断していただいた歯科医院でよくお話を聞いてみることをおすすめします。
歯周病専門医/福嶋太郎
- 2017.03.17
腫れてる歯茎に針とか刺して血を出してもいいですか?
ご自分では刺さずに、歯科医師に処置をしてもらうことをお薦めします。
歯茎が腫れている原因にもよりますが、腫れた部位から出血させること自体に医学的な効果はありません。むしろ、患部を傷つけてしまうことになります。
また膿が溜まっていることで腫れているのであれば、排膿させることで急性症状を緩和できますが、これも滅菌した器具や麻酔を行なった上での処置が望ましいですので、歯科医師にまかせるのがベストです。
どちらの場合も腫れた原因を根本から除去しなければ再発しますので、ご自分の健康のためにも一度歯科医院へ足を運ばれることを強くお薦めします。
歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.02.28
インプラント治療が完了したあと、先生にできれば3ヶ月に1度、最低でも半年に1度はメンテナンスのために来てください、と言われました。メンテナンスにも費用がかかるそうなので、あまり気が進まないのですが……メンテナンスではどんなことをするのでしょうか?
当院で行なっているインプラントのメインテナンスについてお話しします。
・プラークの付着の有無のチェック
・排膿や出血の有無のチェック
・噛み合わせのチェック
・レントゲン検査による骨の変化のチェック
を基本的には行なっています。
インプラントも天然の歯と同じく「歯周病」に似た状態になります。
「インプラント周囲炎」と呼ぶのですが、これはいまのところ治療方法が確立されていません!
予防するためには常にインプラントの周囲が清潔で噛み合わせが管理されていることがキーとなってきます。
検査項目の前半2つで、「普段からきちんと歯磨きができているか」や「かぶせているものの適合状態が良いか」などがチェックできます。
3つめの「噛み合わせのチェック」は、インプラントの被せ物自体は金属やセラミックでできているので、すり減ることはあまりありませんが天然の歯は年齢とともにすり減ってくるため、こまめにチェックしてインプラントに過剰な負担がかかっていないか調べるためです。
4つめのレントゲン検査はインプラントの植わっている骨の状態をチェックするために行います。
一般的にインプラント周囲の歯槽骨は1年で0.2ミリずつ減ることがわかっており、これよりも早いペースで減っている場合は何か異常が起きているという判断に繋がります。
インプラント治療自体が自費治療なためメインテナンスも自費治療となってしまいますが、せっかく高額な治療費と長いの治療期間を経て得られたものですから、何か問題が起きてから高額なお金をかけるよりは、こまめにチェックしていった方がトータル的なご負担が少ないのではないでしょうか。
歯周病専門医/福嶋太郎
- 2017.02.25
奥歯に金歯を勧められました。個人的には見えない箇所なので安い銀歯でいいのではと思いますが、そんなに違いがあるのでしょうか?
金歯と銀歯は大きく違います。
医学的な視点でお話ししますと、見た目を抜きにして一番良い治療法が「金歯」です。
金歯は人間の歯と同じくらいの硬さでなじみがよく、金箔にしても形を保っていられるほど伸びが良いのでミクロの単位で歯とフィットさせることが出来ます。
これは使うほどの伸びてさらになじみます。
一方で、銀歯には「パラジウム」という非常に硬くて伸びが悪い金属が使われているため隙間ができやすく、どうしても細菌が繁殖しやすい環境ができてしまいます。
ある研究では「銀歯」をつけた場合、平均して7年後に虫歯が再発して再治療となっているというデータがあるくらいです。
一方で、歯ブラシをきちんとしているかにもよりますが、「金歯」の周囲に虫歯が再発することはほとんどありません。
安く治療が受けられるのが日本の健康保険制度の良い点ですが、もしも質問者様が経済的に余裕があるようでしたらご自分の健康への投資と考えて「金歯」を選択される事をお薦め致します。
歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.02.21
歯を抜いてから、仮歯のまましばらく放置していたせいか、抜けた歯の周りの歯茎が少し腫れてきた気がします。これは細菌の感染による炎症でしょうか?現状、痛みはないのですが、歯の治療を受けなおしたほうがいいでしょうか?
歯の治療を受け直す事を強くお薦めします。
お話を伺う限りでは、仮歯の周囲の歯茎が炎症を起こしていることが考えられます。
炎症の原因は様々ですが、細菌感染の可能性が高いです。
仮歯は治療上どうしても必要ですが、放置する事で歯周病の再発だけでなく、虫歯の発生や歯の移動などが起きる可能性もありますので早く治療を再開しましょう。
歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.02.20
左上の奥歯が歯周病で、グラグラしており、ほとんど抜けそうな状態です。食べ物を噛むどころか、指で触っただけでも揺れるような状態になっており、悪臭もしているような気がします。このような場合は、抜歯したほうがいいのでしょうか?
お話を伺う限り、かなり重症の歯周病のようです。
歯を保存できるかどうかは、レントゲン撮影や精密な歯周病検査を行わなければわかりませんが、なるべく早く歯周病専門医に診てもらう事をお薦めします。
また今回症状が出ている歯が左上の奥歯とのことですが、他の歯にも歯周病が発症している可能性も十分考えられます。
中等度〜重度の歯周病の治療には数年かかるのが一般的ですので、根気よく治療を受ける必要があるかもしれません。
歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.02.20
薬で歯周病が治ると聞いたのですが、
本当でしょうか?
痛くは無いのでしょうか?
根本的な解決にはなりません。
歯周病はバクテリアが感染して起きます。
このバクテリアは生きている間に「毒素」を産生して歯周病を発症させますが、実は「菌体」自体も毒性を持っているため死んだ後も死骸が悪影響を及ぼし続けます。
薬を飲む事で急性症状を抑えたりすることができるので、お薬を飲む意義はもちろんありますが「対症療法」でしかありません。
根本的な解決方法は歯周病菌を物理的に除去することで、これには「一般的なクリーニング」から「外科治療」まで多くの選択肢があります。
外科手術でも除去しきれないくらい深い場所、狭い場所に細菌が入り込んでいる場合は原因となっている歯を抜歯するという選択肢も出てきます。
痛みに関してはお薬の形状や使い方によるのだと思いますが、一般的には「飲み薬」か「軟膏」が多いです。
歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.02.20
とくに何もしていないのに、歯から出血することがあります。これは歯周病でしょうか?
一般的に歯周病の場合は、ブラッシングなど何かしらの刺激が原因で出血することが多いです。
もしも何もしていないのに出血する場合は「ビタミンC不足」や「白血病」が疑われます。
文面からですと正確なお口の状態が把握できませんので、確定的なことは申し上げられませんが、通常の状態からは逸脱した状態ですのでかかりつけの歯医者さんで一度診査・診断をしてもらう事をお薦め致します。
歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.02.20
歯周病予防にリステリンみたいなうがい液?は有効なのですか?
補助的に使用するのが好ましいです。
リステリンなど一般的に市販されているうがい薬は、実験でシャーレの中の細菌にかけるととても高い殺菌効果を示します。
しかし、実際のお口の中はシャーレとは違い歯周病菌がいる「歯周ポケット」はとても狭くて深い場所ですし、細菌自体が薬剤が浸透しにくい「バイオフィルム」というものを作っているので効果的には作用しません。
一方で、歯ブラシできちんと歯周ポケットからバクテリアを掻き出し、仕上げとしてお口の中に浮遊している細菌をやっつけるという意味合いで使うと効果的です。
一番効果的な歯周病予防は、専門家にトレーニングしてもらった「ブラッシング方法」を毎日実践することです。
歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.02.20
ヨーグルトは歯周病菌や虫歯菌を排除すると聞いたのですが本当でしょうか?
ヨーグルトが歯周病菌や虫歯菌を排除する可能性は十分考えられます。
なぜなら、お口の中では常に似たような細菌同士の勢力争いが行われているからです。
しかし、虫歯や歯周病を予防する目的であれば単純にきちんと歯磨きをしてバクテリアの絶対数を減らす方が確実な気もします。
また虫歯は酸を作る細菌によって起こりますから、ヨーグルト内の乳酸菌の種類にも気を配った方が良いでしょう。
福嶋歯科医院/歯周病専門医 福嶋太郎
- 2017.01.25