歯を失うことで介護が必要に!?世にも恐ろしい「オーラルフレイル」とは!?

2017.01.13 health木村清良

オーラルフレイルとは?

手を包む

多くの人はオーラルフレイルという言葉を耳にしたことがないでしょう。オーラルフレイルは、歯を失うことで本来あるべき社会性を失い、精神性までもが低下し、最終的に介護が必要になってしまうことを言います。

歯を失うことで、介護が必要になるほど虚弱になるというのは大げさなのでは?と思われるかもしれませんが、近年このオーラルフレイルに陥る人がとても多いと言われています。では歯がないことで、なぜ介護が必要になるほどに虚弱になってしまうのでしょうか?

オーラルフレイルの弊害

落ち込む女性

たとえば、歯を失うことで、食べものを美味しく食べることができない状態になります。すると、栄養のあるものの摂取が難しくなります。さらに、歯がないことで発音が悪くなり、人と話すのが億劫になり、コミュニケーションをとることがイヤになって、外出もしなくなります。

つまり、歯がない状態が、栄養不足や運動不足などを引き起こし、さらに引きこもりのような状態をも作り出してしまうのです。

オーラルフレイルが起こる原因となる病

口を押さえる

オーラルフレイルをもっとも引き起こしやすいお口のトラブルは、歯周病です。歯周病は、歯と歯周ポケットの間に歯周病菌が溜まり、歯茎やその舌の骨までも溶かしてしまう茎の病で、現在日本人が歯を失う原因のNo.1です。

また、虫歯もオーラルフレイルを引き起こす原因になります。たとえば、虫歯が原因で奥歯を失った場合……。奥歯は、食べものを噛むときにもっともよく使う歯です。そのため、奥歯を失うと、食べものを噛むことが非常に難しくなります。

その状態で、年齢を重ねれば、口内環境がどんどん悪化して、その他の歯まで抜けてしまい、最終的にものを食べることが億劫になり、栄養不足になることがあるのです。また、歯がないことで、噛むことをしなくなるため、脳に対する刺激もなくなり、認知症になるリスクなども高くなります。

このように、歯を失うことが、全身に影響を及ぼすどころか、精神的にも悪影響を及ぼしてしまうのです。

オーラルフレイルを予防するためにできること

では、オーラルフレイルにならないためには、どのような対策ができるのでしょうか? 虫歯や歯周病を予防することはもちろん大切です。しかし、その前にしなければならないことがあります。それは、歯の定期検診を受けることです。

定期検診では、虫歯や歯周病のチェックはもちろんですが、ブラッシングの指導や歯垢や歯石の除去までしてもらえます。また、定期検診を受けていれば、虫歯や歯周病になる前の対策ができる点もメリットです。定期検診は、最低でも半年に1度受けるのがよいとされています。みなさんも最寄りの歯科医院に相談してみるとよいでしょう。

口内環境を改善してオーラルフレイルのリスクを回避しましょう

歯科治療

オーラルフレイルは、口内環境が悪化し食べものを噛むことができなくなった状態や、発音ができないという状態が原因で社会性や精神性の低下などを招くものです。みなさんの口内環境は大丈夫ですか?

現状ではまだ大丈夫でも、将来的に口内環境が悪化し、オーラルフレイルを引き起こすことも十分に考えられますので、定期的な検診を心掛けましょう。

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