舌のヒリヒリした痛みやしびれは「舌痛症」が原因かも!?
舌痛症ってどんな病気?その危険性とは?
舌痛症は舌に口内炎ができたり、粘膜が荒れたりしていないにもかかわらず、表面がピリピリする症状が出る病気です。舌の見た目にはそれほど変化が出ないケースも多いですが、まれに舌の表面のプツプツが逆立つように症状が出る人もいるようです。
目立った症状がないのに妙な痛みが出るのはちょっと不安ですよね。そのため、2週間以上舌のピリピリが治まらない場合は、早めに病院で受診しましょう。ただし、街の小さなクリニックなどの場合は、舌痛症だと診断されないこともあるようです。自律神経失調症などと診断を受けるケースも珍しくなく、それだけ症状がない舌痛症を見分けるのは難しいということを認識しておきましょう。
そのため、受診する病院はなるべくなら大学病院などの口腔外科や口腔内科などを選ぶと良いでしょう。ちなみに舌痛症になる人は主に更年期の女性だと言われています。ホルモンバランスの乱れや自律神経の変調との関係が疑われているので、そうした症状に心当たりがある人は注意しましょう。残念ながら明確な治療方法が現段階では見つかっていませんが、病院で処方される漢方薬などを使用することで症状の緩和は期待できます。舌痛症の疑いがある場合は、焦らずにゆっくりと治していくことを心がけましょう。
舌痛症になりやすい人とは?
舌痛症の原因は現時点では解明されていませんが、症状が現れやすい人には特徴があります。以下に該当する方はお口の中の違和感を放置しないようにしましょう。
その1.40代以上の女性
舌痛症の症状がもっとも現れやすいのは40代以上の女性です。その中でも特に舌痛症を発症しているのは閉経後の女性で発症率は約18%。特に更年期の症状が出ている人は発症する可能性が高いとされています。その理由としては、閉経後に女性ホルモンが減少することで唾液が出にくくなり、口腔内が乾燥しがちになるからです。更年期の人でさらに舌がピリピリと痛む人は注意しましょう。
その2.ストレス過多の人
舌痛症にかかる人の特徴で次に多いのが、ストレスを溜め込んでいることです。ストレスで髪の毛が抜けたり、頭痛がしたりするなど全身に悪影響を及ぼしますが、それは舌に関しても例外ではありません。舌痛症はストレスホルモンと深い関係性があるのではないかと言われており、強いストレスが加わることで舌がヒリヒリしはじめ、気づいた頃には舌痛症になっていることもあります。ストレス過多の人で舌がヒリヒリしてきたら、舌痛症を疑ったほうが良いかもしれません。
舌痛症患者は亜鉛不足も原因!?
舌痛症になりやすい人に見られる特徴の1つとして、亜鉛不足が挙げられます。舌痛症の症状が出ている人の約10%が亜鉛不足だったというデータもあるように、健康維持や体内バランスの調整に関わる重要なミネラルは舌のトラブルにも関連がありそうです。
実際に舌痛症の症状が出ている人のほとんどが亜鉛不足を解消したら「症状が軽くなった」「完全に症状がなくなった」という改善傾向が見られています。舌痛症の治療方法は医師によっては、亜鉛のサプリメントなどを処方することもあり、服用し始めてから早い人で5日ほどで症状がなくなる人もいるようです。
気にしすぎずに休息と栄養補給を心がけましょう
舌痛症は、いまだに解明されていないことが多い病気です。しかし、命の危険に関わるような病気ではないんので、休息と栄養補給を心がけながらゆっくりと治療していくことが大切です。異変を感じた場合は、早めに専門機関を受診するようにしましょう。