親知らずを抜くのは早い方が良い? 歳を重ねるほど抜歯のリスクが高まる!?

2017.05.29 health渡辺蘭

親知らずを抜歯するのは20代前半がベスト

ほほ笑む女性

親知らずは一般的に18~20歳くらいに生えてくることが多い歯ですが、30歳になってから親知らずが生え始めたという人もいます。30歳になり親知らずが生えた場合は生えたらすぐに歯をすれば、親知らず周辺の歯茎が痛んだり、虫歯になる可能性が低いのです。

親知らずが生えたタイミングが20代前半ならば傷口の回復力が早い年齢のため、親知らずを抜いた後に傷口が腫れたり出血があったとしても、すぐに治ることが多いのです。また、抜歯をした後に親知らずがあった部分は骨になりますが、20代の前半の場合なら骨もまだ柔らかいため、骨がきれいに親知らずがあった部分を補ってくれます。しかし、30代、40代と歳を重ねるごとに、親知らずを抜歯するリスクは高くなっていくのです。

30代~50代になってから抜歯をするリスク

笑顔の女性

歳を重ねてからの抜歯はさまざまなリスクが伴います。30代に入ってから親知らずを抜歯すると、回復力が落ちているので、抜歯をした部分の骨がきれいに回復せず、陥没しているような状態になることがあり得ます。また、親知らずが斜めに生えている場合は、顎の骨を削り抜歯することがあります。しかし、30代を過ぎていると顎の骨が硬くなって削るのが難しく、抜歯に時間がかかる傾向にあります。

50代以降になると、さらに抜歯をする際のリスクが上がります。斜めに生えている歯を放置すると歯と骨が癒着するので骨ごとを削り取る必要があったり、抜歯の後の傷がなかなか回復しないので、痛みや腫れも長引くかもしれません。

親知らずを抜歯しない3つのケース

カウンセリング

親知らずを見つけたら抜歯して治療することが一般的ですが、場合によっては抜歯をしない場合もあります。そこで親知らずを見つけても抜歯しないケースを3つご紹介。

1.歯と骨が癒着している

親知らずを放置すると骨と歯が癒着してしまうことがあります。この場合の治療は骨ごと削り取る必要があり身体に負担がかかるので、抜歯をしないという判断が下されることがあります。

2.真っすぐ生えていて異常がない

親知らずは必ず抜かなくてはいけないものだと思っている人もいるでしょう。しかし、抜く必要があるのは、斜めに生えているか、親知らずの周辺の歯が虫歯や歯周病になりかけている場合です。特に異常がなく、親知らずが真っすぐきれいに生えている場合は、抜歯をしなくても問題ありません。

3.糖尿病や骨粗しょう症などの場合

糖尿病や骨粗しょう症などが進行している場合は、親知らずを抜かないことがあります。糖尿病の場合は、感染症を起こしやすい状態にあるため、親知らずを抜いてしまうことで感染症にかかるかもしれません。また、骨粗しょう症の場合は、骨密度が低下している状態のため、抜歯後に元々親知らずがあった場所をうまく骨で補修できない可能性があるためです。

リスクが高くなる前に親知らずを抜きましょう

虫歯や斜めに生えていることが原因で、他の歯に影響を及ぼしているような親知らずの場合は、なるべく20歳前半のうちに抜歯をするようにしてください。もしも30代、40代になってからの親知らず抜歯をする場合は、なるべく早めに行うとさまざまなリスクを回避できます。50代以降の場合は、リスクがさらに大きくなるので、歯科医としっかりと相談をしてから抜歯をするかどうか決めましょう。

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