チョコレートで虫歯予防できるのはホント?鍵を握るカカオ・ポリフェノールとは?

2018.11.09 health栞子

チョコレートに含まれる「カカオ・ポリフェノール」とは?

カカオ

最近では、チョコレートに含まれる「カカオ・ポリフェノール」という成分に対する関心がとても高まっています。カカオ・ポリフェノールは、チョコレートの原料である「カカオ豆」に多く含まれている成分で、ポリフェノールの一種です。主に動脈硬化の防止やストレス抑制作用があると言われています。

さらに最近の研究によると、カカオ豆には多くのポリフェノールが含まれていることがわかっています。ポリフェノールは抗酸化作用が強く、活性酸素など有害物質を無害な物質に変える作用があり、生活習慣病の予防に役立つと注目されている成分です。一般的にポリフェノールが多く含まれているとして有名な緑茶やウーロン茶よりも、カカオ豆の方がより多くの量が含まれているという研究結果が出ているほどです。

カカオ・ポリフェノールで虫歯予防

ポリフェノールが動脈硬化の防止やストレス抑制作用があるというのは一般的によく知られていますが、実はポリフェノールには、その他にもさまざまな効果が期待できます。中でも注目すべきはその高い抗菌力と抗酸化作用です。

というのも虫歯は、虫歯菌(ミュータンス菌)が歯に付着してプラークを作り、糖分をエサに酸を作り出すことで歯を溶かします。そのため、カカオ・ポリフェノールを摂取することで虫歯予防に一役買ってくれるのです。

まず、高い抗菌作用で虫歯菌が歯に定着するのを防ぎます。つまり、菌がプラークを作るのを抑制して虫歯ができにくい口腔内環境を整備してくれるのです。さらに、強い抗酸化作用で虫歯菌がによって作られた酸を除去し、歯が溶かされるのを防いでくれます。これがカカオ・ポリフェノールが虫歯予防になる理由なのです。

歯周病の原因菌も殺菌するカカオ・ポリフェノール

虫歯菌の定着を抑制して、虫歯予防に一役を買うと言われているカカオ・ポリフェノールですが、同じ「菌」が原因で発症する歯周病予防にも同様に良いと言われています。歯周病の主な原因菌はジンジバリス菌ですが、虫歯の原因菌であるミュータンス菌と同じでプラークを形成し、歯の隙間などに棲みつき、歯と歯ぐきの間から入り込み感染します。

カカオ・ポリフェノールには、このジンジバリス菌を殺菌する作用があるとされています。最近の研究によるとカカオ・ポリフェノールを2週間摂取した結果、ジンジバリス菌が2割減少したそうです。

カカオ・ポリフェノールで口臭予防

自身の口臭を確認する女性

実は口臭予防のためのマウスウォッシュや口臭スプレーなどには、ポリフェノールが大量に含まれています。ポリフェノールには活性炭と同じく臭いを吸収し、中和し消臭する作用がありますが、それはカカオ・ポリフェノールも同様です。そのため、口臭予防においても上手に活用すべきだと言えるでしょう。

また、虫歯菌が酸を作ることで歯を溶かしたり、歯周病菌が進行することで口臭が悪化し、強烈な悪臭を放つこともありますが、カカオ・ポリフェノールを摂取することでトータルなケアも可能です。虫歯や歯周病のリスクを低くくしつつ、消臭効果が持続し、口臭を未然に防ぐという特徴があるので非常に心強い存在だと言えるでしょう。

結論としてはチョコレートの食べ過ぎはNG

両手でチョコをすくう女性

チョコレートに含まれているカカオ・ポリフェノールの成分によって、摂取することで虫歯や歯周病、口臭の予防につながります。しかし、安心は禁物です。チョコレートの主成分は、やはり糖分であることには変わりはありません。いくらカカオ・ポリフェノールが歯に良いと言っても、チョコレートのように大量に糖分が含まれていて、さらに粘着質で歯に張りつく食べ物の場合は、食後に必ず歯を磨くことを忘れないようにしましょう。

また、カカオ・ポリフェノールが多く含まれているのはビターチョコレートですが、同時に大量のカフェインが含まれているケースも多いと言えます。カフェインは妊娠中の女性が摂取すると、胎児の発育不全を引き起こす可能性もあるので、注意しながら摂取しましょう。

あわせて読みたい

レコメンド

関連記事