とっても痛い!顎が外れてしまったときの治し方

2017.03.06 health小日向睦

自分で顎を元に戻す方法

顎が痛い少女

一度顎が外れてしまった人は慢性化しやすくなるという傾向があります。一時的に治しても頻繁に外れることもあるので、いざというときのために自分で顎を元に戻す方法を身に付けましょう。

1.両手の親指以外を口に中に入れる

2.両手の親指を顎の下に置く

3.顎を両手で鷲掴みしている状態から、下顎を下方向に引き、ゆっくりと顎の付け根の方向へ押し込む

自分で治す場合は上記のようにして外れた顎を元に戻します。とはいえ、関節を傷めてしまう可能性もあるので、もっとも安全な方法とは言えません。

顎関節症の治療方法

頻繁に顎が外れてしまう場合、もしかしたら「顎関節症」になっているかもしれません。顎関節症は顎が「カクンカクン」と鳴るようになったり、口を開くと顎の付け根が痛んだりする症状で、さまざまな原因が重なり合い、複合的に発生します。顎が外れるのが慢性化するのを防ぐためにも、早めの治療が必要です。そこで、以下では顎関節症の効果的な治療方法をご紹介します。

1.歯科治療(スプリント治療)

スプリント治療

もっともポピュラーな治療法は、スプリントと呼ばれるマウスピースを使った歯科治療です。スプリントは、プラスチック製の装置で、睡眠中の食い縛りや歯ぎしりで顎にかかる負担を軽減することができます。しかし、この方法で改善ができるのは、食い縛りや歯ぎしりが原因で起こる顎関節症だけなので、他に原因がある場合は改善できない可能性もあります。

2.外科治療

手術

歯科治療で改善が見られなかった場合は、外科的な手術が必要になることもあります。外科手術は主に2つの手術方法があり、症状により治療法が異なります。

関節鏡視下手術

内視鏡を使用した手術で、耳付近に穴を開けて癒着部分を剥がします。症状がそれほど酷くない場合はこの手術になります。内視鏡を使用して手術を行う手術なので、完治すると傷跡がほとんど残りません。また、局部麻酔なので身体への負担も少なく済みます。

関節開放手術

口を開けることができない程の痛みが出ている場合は、こちらの手術になる可能性があります。耳付近をメスで切開し、関節円板が変形している部分を取り除く手術です。内視鏡で行う関節鏡視下手術に比べて切開する幅が広いので、完治するまで時間もかかり、全身麻酔で手術を行うため、身体への負担にもなります。

顎関節症のセルフケア

顎関節症は手術が必要になることもありますが、症状が軽い場合はセルフケアで治療をすることができます。なぜなら、顎関節症の多くは生活習慣が原因で発症しているものだからです。顎が外れやすい人は、ぜひ顎関節症のセルフケアを身に付けましょう。

1.片側での咀嚼

食事

片方の歯だけを使い咀嚼する癖のある人は、顎に大きな負担をかけていることがあるので、両方の歯を使い咀嚼するように心がけるだけで、顎関節症が改善することがあります。また、虫歯を放置していると、片側咀嚼になりやすいので、場合によっては虫歯の治療も必要です。

2.頬杖をつく習慣を直す

悩む女性

頬杖は、約4~5㎏という頭の重さが顎の関節を圧迫している状態です。この状態を継続することで関節の構造が変化し顎関節症になることがあります。また、頬杖をつくことで頬の骨も変形するので、口周りの骨がゆがみ、咀嚼筋にも影響します。頬杖をつく習慣をなくすことが顎関節症の改善につながります。

まずは生活習慣を見直しましょう

顎関節症は症状により手術が必要な場合もあるので、痛みが激しい場合は速やかな受診がオススメです。また、原因を突き止めることも大切。普段の生活の中に顎関節症を発症させている原因が潜んでいる可能性もあるので、まずは一度生活習慣を見直し、その原因を突き止めましょう。

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