笑ったときに歯ぐきが見えてしまう原因とは？

2018.05.03 healthオオタカ

もしかしてガミースマイルでは

笑った際に歯ぐきが見えてしまう最たる原因としては、「ガミースマイル」が考えられます。ガミースマイルの状態だと、たとえ歯並びがキレイに整っていても、笑った際に歯ぐきが目立つのでその点を気にしてしまうことがあるようです。ガミースマイルの特徴について解説します。

ガミースマイルとは

ガミースマイルとは笑ったときに歯ぐきが大きく目立つ状態のことを指します。笑ったときに上顎の歯ぐきが3mm以上出ていたとしたら、ガミースマイルに該当すると考えられます。ガミースマイルは日本人などアジア人に多いのが特徴です。上顎の骨が出ているなどさまざまな原因があります。

ガミースマイルの原因

ガミースマイルにはさまざまな原因がありますが、その多くが遺伝的な要因だと言われています。

・原因1：上顎の形
上顎の骨が前に突き出していたり縦に長すぎたりすると、笑った際に歯ぐきが見える原因になります。日本人を含めアジア人にはこのような特徴を持つ人が多いと言えます。

・原因2：歯ぐきの形
歯ぐきが分厚く発達している場合や歯ぐきが歯に覆いかぶさっている場合も、笑った際に歯ぐきが見える原因になります。

・原因3：歯並びによるもの
歯が通常よりも低いところから生えていると歯と歯ぐきの境界も下がり、笑ったときに歯ぐきが目立ちます。また歯が小さくても歯ぐきが見える原因になります。

・原因4：上唇が上がり過ぎる
上唇の筋肉が強すぎると笑った際に上唇が上がり過ぎて、笑った際に歯ぐきが見える原因になります。

ガミースマイルのデメリット

見た目を気にして素直に笑顔になれない点が最大のデメリットです。笑顔には顔のたるみ改善など美容へのアプローチも期待でき、副交感神経に作用し健康にも良い影響を与えてくれることが期待できます。そして、何よりも笑顔は幸せホルモンといわれるセロトニンを分泌し、心をポジティブにしてくれるのです。

このように人生をより豊かなものにしてくれる笑顔を好きになれないということは、心身の健康にとっていいことではありません。さらにガミースマイルだと歯ぐきが乾燥しやすくなるので、虫歯や歯周病になりやすく、口臭も発生しやすいので注意が必要です。

ガミースマイルの対策

ガミースマイルは原因によってさまざまな治療法があります。またご自宅でできる対策法もあるので、ぜひ参考にしてください。

クリニックで行う対策

・対策1：矯正治療
上顎の骨や歯が原因によるガミースマイルには矯正治療が有効です。矯正器具を装着することで上顎の骨や歯を内側に抑え込み、ガミースマイルの症状の改善が期待できます。

また、最近ではインプラントアンカーを用いた矯正治療も注目されています。矯正用のミニインプラントを使用する矯正法で、従来の器具を使った矯正方法より矯正の範囲が広がり、ガミースマイルに効果的です。

・対策2：上顎骨切手術
上顎の骨が異常に発達した場合に、上顎の骨の一部を切除しガミースマイルの症状を改善します。全身麻酔による手術が必要で術後は大きく腫れる場合があります。また、術後に矯正治療を行うなど噛み合わせ調整が必要になるケースも。

・対策3：歯ぐき整形
歯ぐきが分厚く発達した場合や歯ぐきが歯に覆いかぶさっている場合に有効な治療方法です。上顎の歯ぐきの一部をカットし歯ぐきのラインも整えます。

・対策4：上唇の粘膜切除法
上唇の筋肉の力が強く、笑った際に上唇が上がり過ぎて歯ぐきが見える場合に有効な治療方法で、上唇の内側と歯ぐきの粘膜を切除します。

・対策5：ボトックス注射
ボトックス薬剤を注射することで上唇の筋肉の働きを緩和させます。効果は数ヶ月ほどなので、持続したい場合は定期的にボトックス注射を打つ必要があります。

自宅で行う対策

・対策1：上唇をあまり上げずに笑う習慣を身につける
セルフトレーニングで上唇をあまり上げずに笑う習慣を身につけましょう。鏡で自分の顔を見ながら、歯ぐきが出ない程度に笑顔を作ってみてください。この際、唇の両端を軽く指で押さえて、唇が横に伸びる感覚で行うとより効果的です。何度も続けていくことで変化が変化が期待できます。

・対策2：生活習慣を見直して癖を正す
ガミースマイルは遺伝的な要素もありますが、小さいころからの生活習慣も影響すると言われます。小さなお子さんをお持ちの方は指をしゃぶるなどの習慣はできるだけ早めに正せるように指導してください。