子どもの乳歯がグラつく場合の正しい抜歯の仕方
乳歯が抜ける時期は
子どもの乳歯は2歳6ヶ月ごろには生えそろい、6歳前後から永久歯へと生え替わり始めます。
乳歯から永久歯へと生え替わる時期
子どもの乳歯は通常は5~6歳頃から永久歯へと生え替わり始め、12~14歳頃にはすべての歯が永久歯に生え替わると言われています。しかし、個人差もあり、4歳頃から生え替わる子どももいれば7歳になってやっとという子もいるなどさまざまです。
乳歯がグラグラするわけ
乳歯も永久歯と同様に根がしっかりと生えていますが、乳歯の下に永久歯が生えてくると根が不安定になり、最終的には根が溶けてしまいます。このため、永久歯へと生え替わる時期に乳歯はグラグラし始めやがて簡単に抜けてしまうようになるのです。
グラつく歯の抜歯の仕方
乳歯はグラグラし始めてからすぐに抜けるのではないので、グラグラし始めたからといって子どもが無理してひっこ抜かないように注意して見守りましょう。また、昔は糸をグラグラし始めた乳歯に巻きつけて抜くこともあったようですが、歯ぐきを傷める危険性もあるので、あまりおすすめできません。
自然に抜けるのを待つ
グラグラし始めた乳歯は根っこが溶けてしまうと舌などで触っているだけでいつのまにか自然と抜けてしまいます。自然に抜けると痛みや傷も最小限に済むので、なるべく自然に抜けるのを待ちましょう。
指で抜く
グラグラしていた乳歯がブラブラと不安定な段階になり、食事などに支障が出るようでしたら指で歯を引っ張って抜きましょう。ただ、抜歯の際は必ず出血するので乳歯に清潔なガーゼやティッシュを巻き付けるようにしてください。
抜いた後は止血をしましょう
抜歯した後は清潔なガーゼや脱脂綿を患部に当て、5分ほどしっかりと噛んで止血をしましょう。
こんなときは歯医者さんへ
乳歯から永久歯へと生え替わる時期は、子どもの歯の健康にとってもっとも大切な時期になります。気になることがあれば歯科医院で診察を受けるようにしてください。
グラグラした乳歯がなかなか抜けない
抜けそうなのにいつまでたっても抜けない場合がたまにあります。こうした時は乳歯の根っこに歯肉の繊維がこびりついている場合があります。無理に抜くと歯肉を傷つけるのでやめましょう。
グラグラした乳歯が痛い
グラグラした乳歯が痛み始めることがあります。こうしたときは歯科医院で診察を受けるようにしてください。
通常よりも早く乳歯がグラつき始めた
人により個人差はありますが、たとえば犬歯は9歳頃からなど、乳歯から永久歯に生え替わる時期は歯によって大体決まっています。通常よりも早い年齢で乳歯がグラついた場合は、何かにぶつけたなど別の理由が考えられるので、歯医者さんで診察を受けるようにしてください。因みに乳歯から永久歯に生え替わる時期の目安は下記になります。
・乳歯から永久歯に生え替わる時期
1.前から1番目の前歯…6~8歳
2.前から2番目の前歯…7~9歳
3.前から3番目の犬歯…9~12歳
4.前から4番目の奥歯…10~12歳
5.前から5番目の奥歯…10~12歳
乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた
乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくるケースもよくあります。こうした場合、乳歯はいずれ抜けますが、永久歯に汚れがつくことで虫歯になる危険性もあるので、歯科医院での診察を受けて必要ならば乳歯を抜くようにしましょう。
永久歯が生えてこない
乳歯が抜けた箇所からなかなか永久歯が生えてこない場合も要注意です。成長がゆっくりである可能性もありますが、歯ぐきの中に永久歯が作られない欠損歯の場合もあります。
最近では10人に1人が欠損歯の症状が見られるようで、決して珍しい症状ではありません。乳歯が抜けてから半年以上も永久歯が生えてこない場合は歯科医院でレントゲンをとり異常が無いか確認してもらうようにしてください。
左右対称に生え替わらない
通常左右の歯はほぼ同時期に生え替わります。もし片方の歯だけが生え替わり、もう片方は乳歯がしっかりと残っている場合は歯医者さんで一度見てもらいましょう。
乳歯は自然に抜け落ちるのを焦らずに待ちましょう
グラついた乳歯は通常は自然と抜けるので、心配しすぎず自然に任せるのが一番です。ただしいつまで経っても乳歯が抜けないなど気になることがある場合は歯科医院に相談するようにしてください。