乳歯は虫歯になりやすい?乳歯と永久歯の違いと注意点

2018.01.21 healthアオイ

子どもの歯である「乳歯」

皆さんも子どものころに生えていた乳歯。乳歯は上顎、下顎で合計20本あります。乳歯の役割は「食べ物を噛む」「顎の発達の手助け」「発音しやすくする」「永久歯が生えるときの目印」と、主に4つあります。

乳歯が生えることによって、まず食べ物を噛めるようになり、成長に必要な栄養を摂取しやすくなります。そして、その噛むことが顎の発達の手助けとなり、歯並びや顔の形に影響してきます。また、乳歯の生える時期は、言葉を覚えていく時期でもあります。言葉を正しく発音できるように、乳歯の存在が非常に重要です。

最後に、乳歯はこれから生えてくる永久歯の案内役であるとも言われています。永久歯は乳歯を目印として生えてくるため、乳歯が虫歯になってしまい抜いてしまうと、目印がなくなってしまうため、歯並びの悪化につながります。

乳歯が生えてくる時期、順番は人によってそれぞれですが、基本的には生後8ヶ月から下の「乳中切歯」が生え、その後に上の乳中切歯の順です。そして前歯から奥の歯へと順番に生え、だいたい2~3年ほどですべて生えそろいます。

乳歯は永久歯に比べ、エナメル質や象牙質が薄いため弱く、虫歯の進行が非常に早いと言われています。この時期に虫歯が原因で永久歯の歯並びが悪くなることもあるので、歯磨きを正しく行い、定期的に歯科医院で検診を受け、お子さんの歯を健康な状態に保つようにしましょう。

成長とともに生えてくる「永久歯」

永久歯は成長と共に乳歯と生え替わる歯のことを指します。親知らずを含んで全部で32本あり、その中でも形状によって3種類に分けられます。

・切歯
主に食べ物を噛み切る役割がある、一般的に言う前歯のことです。切歯には「中切歯」と「側切歯」の2種類あります。切歯は口を開けたときに目立つため、顔の印象に大きく影響します。

・犬歯
先が尖っており、食べ物を切り裂く役割があります。また犬歯は他の歯よりも長く、強度も持ち合わせているので、かみ合わせの時に前歯や奥歯にかかる負担を軽くする働きもあります。

・臼歯
食べ物をすりつぶす役割があります。細かく分けると5種類ほどあります。

・第一小臼歯……上にある第一小臼歯は、下顎を固定するために重要な歯です。
・第二小臼歯……噛み合わせを安定させるために必要な歯です。
・第一大臼歯……食べ物を噛むために、もっとも重要な歯とされています。
・第二大臼歯……12歳前後で生えてきます。上下同時に生えてくるとされています。
・第三大臼歯……親知らずといえるものです。生えてくる時期、生え方には個人差があります。

永久歯の中でももっとも大きいのが、「第一大臼歯」です。噛み合わせの基本になります。第一大臼歯は虫歯にもなりやすいとされていますので、この歯が生えてきた時は特に正しい歯磨きなど、虫歯予防をしっかり行いましょう。

乳歯から永久歯に生え替わる時期に特に注意すること

まず、生えたての歯はしっかりと予防することが重要です。永久歯とは言え、生えたての歯は表面が粗く、汚れがつきやすいため、非常に虫歯になりやすいのです。

乳歯の場合も、「そのうち永久歯に生え替わるから、乳歯はそこまで入念なケアをしなくても……」なんて思って適当にケアすることは絶対にやめましょう。先ほども紹介したように、乳歯は永久歯の目印の役割を果たしているため、虫歯で抜いてしまうと歯並びに悪影響があります。

乳歯と永久歯の違いを知って、きちんとケアを

乳歯・永久歯の違いや特徴、役割についてはご理解いただけたでしょうか?「そのうち永久歯に生え替わるから……」や「永久歯だからちょっとくらいケアを怠ってもいいでしょ」とは考えず、常にお子さんの歯を健康に保ってあげるようにしましょう。

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