放っておくと大変なことに? 口唇ヘルペスの症状と治療法
口の周りにピリピリした水疱が現れる「口唇ヘルペス」
口唇ヘルペスとは?
口唇ヘルペスとは、ヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症の一種。口の周りに赤い水疱が現れ、ピリピリとした痛みを感じるという症状があります。
一度感染すると、体の免疫力が低下したときなどに何度も再発する病気です。ウイルスを持っている人は多く、日本人ではおよそ10人に1人が口唇ヘルペスにかかったことがあると考えられています。
放置はNG!感染の疑いがあればできるだけ早く病院へ
初めて「口唇ヘルペスかな?」と思われる症状が出たときは、自己診断せず、速やかに病院を受診しましょう。素人目には口唇ヘルペスに見える水疱であっても、実はアレルギーや伝染性膿痂疹(のうかしん)など、別の病気が原因のことも少なくないため、放っておくと悪化する恐れがあります。
また、湿疹用の薬などの市販薬には、ステロイドなどヘルペスを悪化させる成分が入っている場合も。口の周りに水疱が現れたときは自分で判断せず、必ず医師の診察を受けましょう。
治療は塗り薬・飲み薬などの抗ヘルペス薬で行う
医師によって口唇ヘルペスと診断されると、塗り薬・飲み薬の抗ヘルペス薬が処方されます。どちらを使うかは症状の程度・傾向によって決定されます。
抗ヘルペス薬はウイルスの増殖を抑える働きを持つため、ウイルスがまだ少ないうちに使い始めるのが効果的です。感染初期に薬を使えば症状の悪化を防止でき、短期間で回復するため、できるだけ早めの受診をおすすめします。
再発したときの対処法は?
一度感染すると、体が弱っているときなどに何度も繰り返してしまう口唇ヘルペス。何度も再発している人は、唇がむず痒くピリピリするような前触れで、「また水疱が出るな」とわかることも少なくないようです。
まだ水疱が現れていなくても、この「前触れ」を感じた段階で抗ヘルペス薬を使用すれば、症状が軽くなったり、ブツブツが現れる前に再発が治まったりすることもあります。口唇ヘルペスにかかったことのある方は、早めに対処できるよう治療薬を手元に置いておくとともに、体からのサインを見逃さないようにしましょう。
再発した際は、病院で処方された抗ヘルペス薬や、市販のヘルペス専用の塗り薬を使います。ステロイドが入ったかゆみ止めや湿疹の薬は症状をかえって悪化させるため、ヘルペスには使わないようにしてください。
なお、抗ヘルペス薬の飲み薬は市販されていません。飲み薬と塗り薬を併用すると、より早く症状が治まるので、早めに治したい方は病院で処方してもらいましょう。
水疱が出ているときは他の人に感染する可能性あり
口唇ヘルペスは接触感染によって広がります。水疱が出ているときは他の人にうつる恐れがあるため、患部を触らないようにしましょう。患部を触った場合は必ず手を洗い、タオルなどを共用するのも避けてください。
また、ウイルスは唾液中にも含まれます。キスや口移しをしないのはもちろん、食器の使い回しなどにも注意が必要です。
口唇ヘルペスは疲れのサイン!繰り返すときは要注意
口唇ヘルペスは、疲れやストレスによって体が弱っている際に再発します。頻繁に口唇ヘルペスが現れる場合は、体の免疫力が低下しているサイン。他の病気が隠れている可能性もあるので、無理をせず病院を受診しましょう。
また、「どうせいつものヘルペスだから」と市販薬でやり過ごしていた人が、実は他の病気にかかっていたというケースもあります。患部がどんどん広がったり、市販薬を塗っても1週間以上治らないような場合も、必ず医師の診察を受けてください。
口唇ヘルペスを再発させないためには、ストレスを溜めず、規則正しい生活を送って免疫力の低下を予防することが大切です。繰り返す口唇ヘルペスにお悩みの方は、ぜひ普段の生活習慣を見直してみましょう。
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【ライター紹介】 小晴(こはる)
出版社での美容雑誌編集、web制作会社でのライター業を経て、フリーライターとして活動中。「文章を通してひとの暮らしをよりよくする」をモットーに、美容からライフスタイルまで、女性向けを中心に幅広い分野の記事執筆を手がける。2018年より唐突にパーソナルカラーの世界にハマり、イエベメイクの研究に日々勤しんでいる。現在は化粧品検定1級の取得を目指し奮闘中。
Blog:https://koharu0401.amebaownd.com/
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