舌を噛んでしまったら?繰り返し噛んでしまう4つの原因とケア方法

2020.03.11 healthHa・no・ne編集部

舌の傷は適切にケアしよう

まずは血を止めることから!

舌を噛む



歯科医師の榮健臣先生によれば舌を噛んで出血した際は止血が重要とのこと。しかし、「指に切り傷を負った際などに止血することはあっても、舌に関しては経験がないし、やり方もわからない」という方も多いでしょう。

舌の止血には、清潔なガーゼを使います。噛み傷にガーゼを押し当てるようにして、親指と人差し指で噛み傷部分を指先でつまむように圧迫。これを20~30分程度続けて行いましょう。

そのあとは口腔内を清潔にするためうがいを行います。しかし止血後すぐにうがいをすると再度出血する恐れもあるそう……。そこで止血後10分程度を目安にうがいしましょう。また、強いブクブクうがいはNG。なるべく舌に刺激を与えないよう、優しく口の中をゆすぐ程度にしてください。

榮健臣先生いわく自宅での止血が難しいほど舌を深く噛んだり、止血後も舌がしびれたりする場合は、病院で診てもらうことを提案しているとのこと。この場合、受診する科は歯科口腔外科や耳鼻咽喉科があがりますが、不安な場合は電話で症状を伝え、受診可能か尋ねてみるとよいでしょう。

舌を噛んだあとに気をつけること

注意



舌を噛んでできた傷が治るのを待つ場合は、なるべく口の中を清潔に保ちましょう。傷口に細菌が入り炎症を起こすのを防ぎ、口内炎を予防するメリットも考えられます。

また食生活でビタミンB2/ B6を摂るのを意識するのもおすすめ。ビタミンB群は粘膜を修復する働きがあり、細菌に対する抵抗力を高めるといわれています。

例えばビタミンB2はレバーや卵などに、ビタミンB6はカツオやマグロなどに豊富に含まれます。

舌を繰り返し噛んでしまう原因

繰り返す原因



「気をつけているのにふとした拍子に舌を繰り返し噛んでしまう」という方もいるのではないでしょうか。歯科医師の榮健臣先生によると、舌を噛む主な原因のひとつに「歯並び・噛み合わせの悪さ」や「ストレス」、「あごの調子の悪さ」があるといいます。

1:噛み合わせの悪さ

榮健臣先生によると、頻繁に舌を噛んでしまう人は噛み合わせに原因がある可能性が高いとのこと。とくに下の歯並びに問題があるケースがあるようです。顎が小さく下の歯が本来よりも内側に生え、舌の動きを妨げている可能性があります。

また、合わない詰め物で噛み合わせに影響が出ていることも。あまりにも舌を噛むことが続いているのであれば一度歯科検診に行き、プロのチェックを受けましょう。

2:ストレス

私たちは普段食事をしているとき、無意識に口の中を動かし舌を噛まないようにしています。しかしストレスが原因で舌の動きが鈍ることもあるでしょう。また、ストレスで就寝中などに歯ぎしりをしていると、その結果歯が削れて尖り、舌を噛みやすい状況になっている恐れが……。

3:顎の調子が悪い

歯並びや噛み合わせの悪さが原因で、顎の調子が悪くなっているリスクもあります。顎の調子が悪いと食事で口を動かすたびに違和感が生じるのでは?その違和感を避けるために、普段とは異なる噛み方をしてしまうことも多いはず。そのような慣れない口の動かし方が原因で、舌を繰り返し噛んでしまうこともあるため注意が必要です。

大きく口を開けたときに口の中で「カクン」と音がする場合や口を動かすたびに耳の付け根が痛むような場合は、顎関節症の恐れもあります。早めに医療機関に相談しましょう。

4:口腔内の筋力の衰え

そしてもうひとつ、加齢や咀嚼数減少による口の中の筋肉の衰えも原因のひとつとして考えられます。現代はしっかり噛まなくても食べられる食品が多くあり、「現代人の咀嚼数は弥生時代の約6分の1に減った」といわれるほどです。

咀嚼数が減ると口腔内の筋肉が衰えやすくなり、その結果筋肉がたるみ、口の中や舌を噛みやすい状態になると考えられています。

繰り返し舌を噛む場合は噛み合わせもチェックしよう

チェック



舌を噛んでできた傷の治りを待つ際は、できるだけ口腔内を清潔に保つことが大切。繰り返し舌を噛む場合は噛み合わせが悪化している場合もあるため、普段からお口の状態には気をつけましょうね。

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