歯科衛生士が教える「口臭検査」の方法3つ!今すぐできるセルフチェックも~ちぃ先生の手記第109回~

2020.04.08 dhちぃ先生

口臭チェックでは具体的に何をすれば良いの?

歯科医院での口臭検査とは

歯科医院



口臭検査は、口臭治療に対応しているクリニックや大学病院の口臭専門外来で受けることができます。費用は自費なため、検査する機械や項目によりますが、1万円以上かかることがあります。

自分の口の臭いを嗅ぐことはあまりないため、口臭は自己評価が難しい症状です。日本歯科医師会の調査によると、85%もの人が「口臭が気になる」と回答しています。 しかし実際に治療が必要なほど口臭のある方はおおよそ3割だそうです。

口臭外来を受診する方はまだ少ないですが、不安な方は検査を受ければ実際に口臭があるのか、何が原因かを知ることができます。気にしすぎという場合も、客観的に調べてもらうことで精神的メリットも期待できるでしょう。

病院での口臭検査項目

口臭検査



多くの歯科大学付属病院に口臭外来があります。ここでは国立大学法人東京医科歯科大学の「息さわやか外来」を例に、検査と治療の流れを説明します。


1:口臭に関する質問票調査および問診

2:口臭検査

3:診断

4:治療

5:予後管理

6:予防


問診から診断までは当日中に行われることが多いです。重度の口臭が認められる場合や、再検査が必要な場合は専門の外来を紹介しています。

検査には人に息を嗅いでもらう官能検査と、口臭測定器によるものがあります。口臭測定にはガスクロマトグラフィーやオーラルクロマなどの測定器を用い、主な口臭成分とされる揮発性硫黄化合物を三要素ガス(硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイド)に分類、測定します。

それぞれどの成分の濃度が高いかによって、口臭の原因の傾向が異なると考えられているのです。硫化水素が多ければ生理的口臭、メチルメルカプタンが多ければ歯周病の疑いというように原因を特定しやすいため、その後の治療や予後管理に役立つでしょう。

<注意事項>

口臭検査を受ける際は、下記の項目に気をつけましょう。

検査当日
・飲食禁止
・口腔清掃禁止
(歯みがき粉の香りも数値として表示されるため、適切な検査ができません)

検査前日から
・香りの強い化粧品や香水の使用禁止
・ニンニクなどにおいの強い食品の摂取禁止
・アルコールの摂取禁止
・喫煙禁止
(これらも検査に影響を及ぼしてしまうためです)

市販の口臭検査キットはある?自分でできる検査方法は?

自分でできる検査



検査を受けたいけれど、忙しくて口臭外来へ行く時間が取れないという方は、自分でできる検査方法がないか気になりますよね。

市販のものでは、ブレスチェッカーが各家電メーカーから販売されています。しかし数値の表示が簡素なので、どれくらいのレベルなのか分からず、臭いの成分などを詳細に検査することができないために不安が残るケースも多いようです。市販の機器で検査してもまだ不安だという方は、歯科医院で相談するのがおすすめです。ブレスチェッカーがなくても、簡単にできるセルフチェック方法を3つご紹介します。

<自分でできる検査方法3選>

1:手をなめる
手をなめて、少し乾かしてから嗅いでみましょう。

2:マスクをつけてチェック
1時間ほどマスクをし、口呼吸で過ごして確認してみましょう。

3:舌苔をこそげ取って確認
舌の上にある白~黄白色の汚れ(舌苔)をガーゼなどで取り、少し乾かしてから嗅いでみましょう。

少し時間をおいてからでも臭いが気になれば要注意です!口臭が気になる場合は口腔内を常に潤すことや、丁寧な歯みがきでお口を清潔に保つことなどを心がけましょう。歯科医院で定期的にクリーニングを受けることも検討してみてくださいね。

口臭


❤ちぃ先生から一言❤誰しも不安な口臭は客観的に測定してもらおう!

「私は口が臭うから……」と自己判断をして必要以上に悩んでしまう方や、人付き合いに消極的になってしまう方、間違った対策をとってしまう方などが多くいます。口臭検査を受け、専門家により客観的に自分の状態を知ることが重要です。
もし実際に口臭があった場合も、検査で原因を知り、対策をして口臭を気にせず明るく過ごせるようになりましょうね !

【ライター紹介】 ちぃ先生
ちぃ先生

歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。

・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
・ちぃ先生の手記まとめPART2 ~美容テク&お口の健康講座~

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