歯医者さんはホンネでは「国民皆歯科健診制度」をどう思ってる?
国民皆歯科健診制度をポジティブに捉えている歯医者さんが多い
歯科タウンのアンケートによると、8割近くの歯科医師がこの制度を肯定的に考えているそうです。そもそもこの制度は、年代に関係なく全国民が歯科健診を受けられるようにするためのもの。みんなが歯科健診を受けて、歯やお口だけでなく全身の健康につなげるのが目的です。私たちの歯やお口の健康を守る歯医者さんと、この制度はマッチしている部分がたくさんあると言えるでしょう。このアンケート結果も納得できますよね!
また、国民皆歯科健診制度を肯定的に考える理由を詳しく聞いたところ、「オーラルケアの重要性を訴求するとてもいい機会だと思う」「国の制度となれば日本人の意識変革が期待できる」など、この制度をキッカケに国民の歯やお口の健康の向上につながることを期待しているのが分かります。
たしかに、小学生や中学生の頃は学校で歯科健診を受けていましたが、大人になるとなかなか歯科健診を受ける機会はありませんよね。「別に歯は痛くないから歯科健診を受けなくても大丈夫でしょ!」と思っているうちに、虫歯や歯周病はジワジワと進行していきます。気が付いた時には手遅れというケースもあります。そうならないためにも、この制度を活用して定期的に歯やお口の健康をチェックできるのはとても有意義なはずです。
対応医院を増やしたり、ちゃんと予約が取れるようにする準備が必要
今、国の方では着々とこの制度の実現に向けて動いています。しかし、正式な制度のスタートはまだ決まっておらず、おおよそ2025~2027年くらいだと考えられています。
また、この制度をスムーズにスタートさせるためには歯医者さん側の準備も必要です。歯科健診は歯科医師や歯科衛生士が行いますが、受け入れる体制を整える必要があります。みなさんもご存知の通り、歯医者さんはとても忙しいです。そこにこの制度がスタートして、今まで歯科健診に行かなかった人が歯医者さんに行こうとするとなかなか予約が取れない可能性もあります。歯科健診を希望する人が増えすぎた結果、歯医者さんがパンクしてしまっては本末転倒ですからね。歯科タウンのアンケートでも、約45%の歯科医師が「この制度の導入で患者さん通院頻度があがる」と予想しています。今後は、対応医院を増やすなど歯医者さん側の準備が課題と言えるでしょう。
この制度の今後に期待
この国民皆歯科健診制度は、歯医者さんにとっても大きな意味を持つ制度になりそうです。これまで、あまり歯やお口の健康を考えてこなかった人が、この制度をキッカケに歯医者さんに行くようになる可能性が高いからです。
制度がスタートするまでにまだ時間があるので、その間に準備がきちんと進むといいですよね。そして、一人で多くの人が健康になれるような制度になることを期待しましょう!