ヘビースモーカー必見!歯周病リスクを高めるタバコの歯茎への悪影響

2017.02.23 healthYUKI

タールにより歯垢が付きやすくなる

喫煙

タバコの主成分と言えば、ニコチン、タール、一酸化炭素です。このうちタールは直接的に歯周病になるリスクになります。その理由はタールの「水飴」のような粘着性にあります。つまり、ネバネバとしていて歯に付くと、歯磨きをしただけではなかなかなかなか取り除くことができないのです。

そして、タールは歯に付くだけでなく、歯垢が付きやすくさせます。つまり、歯に付着したタールに食べカスが付着し、その食べかすが細菌のエサとなり代謝物が発生します。その細菌と代謝物の影響で歯周病になるリスクが高まるのです。もちろん虫歯も同様です。

一酸化炭素により免疫力が低下する

タバコの主成分のひとつである一酸化炭素を体内に取り込むと、免疫力が低下します。一酸化炭素を摂取すると、体内で一酸化炭素がヘモグロビンという成分と結びつき、酸素が全身に回るのを阻害します。つまり、タバコを吸うことで軽度の酸欠状態になっているのです。

体が酸欠状態になると、免疫力が低下します。免疫力の低下は歯周病と深い関係性があります。なぜなら、歯周病は感染症の一種だからです。歯周病菌(ジンジバリス菌)という菌に感染することで起こる歯周病は、免疫力が低下することで発症するリスクが高まります。また、すでに発症している場合も進行が通常よりも早くなります。

心臓を押さえる男性

一酸化炭素を吸っているのは、喫煙者本人だけではありません。タバコには、みなさんも知っている通り、副流煙での受動喫煙があります。こちらは、直接的に煙を吸うのではなく、他の人が吸っている煙を吸ってしまうもので、免疫力の低下を招きます。

免疫力の低下は、大人よりも子供への影響が大きいため、喫煙者のお父さんお母さんは、子供が副流煙を吸わないようにするための工夫が必要になります。さらに、子供の場合には抵抗力が大人に比べ弱いので、歯周病や虫歯以外にも免疫力が低下することでさまざまな感染症にかかるリスクが高くなります。

タバコ成分のニコチンにより唾液の分泌が制限される

タバコにより歯周病になるリスクを高める原因としてもっともよく知られているのは、唾液の分泌制限です。喫煙は、タバコの主成分のひとつであるニコチンの作用により、唾液の分泌が著しく低下してしまいます。唾液には食べ物の消化を助ける働きがありますが、その他にも、その殺菌効果により口腔内を殺菌してくれる働きがあります。

唾液が口腔内を殺菌すると、歯周病菌に感染している場合は唾液が進行を遅くします。また、感染していない場合は唾液の殺菌作用により歯周病菌が殺菌され、感染する確率をガクンと下げます。

そのため、タバコを吸いニコチンを摂取することで唾液の分泌が低下すると、必然的に口腔内を殺菌することができなくなってしまうので、歯周病になるリスクが高くなるのです。

また、ニコチンも一酸化炭素同様に身体の免疫細胞の働きを抑える働きがあるので、免疫力が極端に低下し、治療中の場合なども非喫煙者と比べると喫煙者のほうが、大幅に完治が遅くなる傾向があります。

歯周病とタバコとの関係性はとても深い!

禁煙

今回はタバコが歯茎にどのような影響を与えるのかについて解説をしました。タール・一酸化炭素・ニコチンなどのタバコの主成分として代表的なものは、すべて歯茎に悪影響を及ぼします。そのため、できれば禁煙をして、これらを体内に取り込まないという努力が必要になります。

しかし、なかなかやめることができず、どうしても吸ってしまうという人は、せめて、受動喫煙により周囲の人を巻き込んでしまうような喫煙は避けるべきです。みなさんも禁煙をして、歯周病になりにくい口腔内環境を目指しませんか?

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