神経を抜いたはずの歯が痛む!その原因と対処法

2017.06.14 healthReiko Okabe

根の治療で神経を抜いた歯が痛む3つの原因

頬を冷やす女性

1.神経の取り残しがある

歯の神経は1本だと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は歯の神経はとても複雑な構造をしていて、歯によって神経の本数が違います。さらに奥歯の神経は網目状になっているため、完全に神経を取り除くのがとても難しく、神経が残ってしまうと痛みが生じる場合があります。

2.歯の根が割れている

神経を抜いた歯は、抜いていない歯に比べて脆くなるため、転倒などの強い衝撃や歯ぎしり、食いしばりにより、歯の根元が割れてしまうことがあります。この場合の痛みは、神経によるものではなく、歯の根元周辺の組織に起きた炎症が原因である可能性も考えられます。

3.周辺組織の一時的な炎症

神経を抜いた直後は、強い痛みが現れることがあります。これは、歯の根元付近の組織に起こる一時的な炎症が原因で起こる痛みです。ほとんどの場合、安静にしていることで徐々に痛みが消えていきます。痛みが我慢できないという方は、必要に応じて痛み止めを服用しましょう。

4.クラウンに隙間ができる

神経を抜き、クラウン(詰め物)を使用する治療を過去に受けた場合、古くなったクラウンと歯の間に隙間が生じることがあります。この場合、強く噛んだときにクラウンが歯茎と接触してしまい、その箇所が炎症を起こすことがあります。

神経を抜いて歯が痛む場合の症状別対処法

頬が痛む女性

1.神経の取り残しがある…再治療が必要

神経が多く取り残されている場合は、再治療が必要になります。複雑な構造の神経を完全に取り除くのは困難なので、痛みを感じなくなるまで何度も治療を受けなければならない可能性もあります。歯科医師のスキルも関わってくるところですので、場合によってはセカンド・オピニオンを受ける選択も視野に入れておきましょう。

2.歯の根が割れている…抜歯が必要

歯の根元が割れてしまうと、自然治癒できる状態ではありません。必ず治療が必要になります。放置してしまうと歯肉や顎の骨まで炎症が広がり、最悪の場合、顎の骨を溶かしてしまう可能性があるため、抜歯が必要となるケースも。また、歯の根元が割れた原因が歯ぎしりや食いしばりの場合、インプラントなどを入れたとしても割れてしまう可能性があるので、根本的な原因を改善することが重要です。

3.周辺組織の一時的な炎症…痛み止めを服用して安静にする

神経を抜いた歯の周辺組織が一時的に炎症を起こして痛みが出ている場合は、歯科医院で処方される痛み止めなどを服用し、安静にしましょう。市販の痛み止めを服用する際は、事前に歯科医師に相談しておくと安心です。

4.ギャップのあるクラウン…新しいクラウンに交換する

クラウンと歯の間にできた隙間が原因で歯茎に炎症が起こっている場合も、痛み止めを服用し安静にして炎症が収まるのを待ちましょう。炎症が治ったら、新しいクラウンに入れ替える治療を受けます。

まずは様子をみて痛みが長引くようなら歯科医院を受診してください

神経を抜けば痛みがなくなると考えている方もいるかもしれませんが、実際は神経を抜いても痛みが出ることはあります。原因はさまざまあり、炎症による一時的なものもあれば、歯の根元が割れているなど、歯科医院での治療が必要になるケースもあります。痛みが長引く場合は、早めにお近くの歯科医院を受診してくださいね。

あわせて読みたい

レコメンド

関連記事