歯周病をレーザーで治す!?歯周病専用レーザー治療のメリット・デメリット

2017.07.05 healthReiko Okabe

歯周病にもレーザー治療が有効!?

レーザー治療

歯周病治療と言うと、代表的なのは歯と歯茎の間の歯周ポケットに溜まった歯垢や歯石を取り除く「スケーリング」と呼ばれる治療です。スケーリングは、基本的にはスケーラーと呼ばれる専用の器具を用いて、手動で歯垢・歯石を取り除いていきます。

しかし最近では、歯周病治療にレーザー治療を取り入れる医院が増えています。レーザー治療は、手動では届かなかった深部の歯垢を無力化することができるため、スケーリングではできないことをカバーする意味でも、現在注目を集めています。

歯周病レーザー治療のメリット・デメリット

メリット

・痛みを軽減できる
スケーラーで行う歯垢・歯石除去は、歯茎に直接スケーラーの先端を入れて、ガリガリと削るように除去していきます。基本的には麻酔を使うため痛みを感じることはほとんどありません。ただし、処置の仕方や症状の度合いによっては、麻酔の効果が薄れてくると痛みを感じることもあるようです。

一方で、レーザー治療の場合は、痛みを感じることはほとんどありません。特にエルビウムヤグレーザーという種類のレーザーは、水分の急激な蒸発により歯石を除去するというメカニズムで、瞬時に冷却が可能なのでほぼ無痛と言えるほどです。

・安全性が高い
レーザーと言うと、何かを焼き切ったりするときに使うイメージがあるので、危険なのではないか・・・と思ってしまいがちですが、実は非常に安全性が高いことが実証されています。妊娠中の方や高血圧・心臓病の方などでも使用できます。

・スケーラーの届かない深部まで細菌を無毒化できる
レーザー治療なら、スケーラーの届かない歯周ポケットの深部に潜む細菌まで無毒化することができます。特にエルビウムヤグレーザーは組織内部に浸透して効果を発揮するので、効果的に歯周ポケット内部の細菌を無毒化できます。

・手動で除去するよりも短時間で終わる
スケーリングは手動で行う治療なので、どうしても1本1本丁寧に歯垢・歯石を除去しなければいけません。そのため、一度の治療に長い時間がかかってしまいます。一方で、レーザー治療は歯茎にレーザーを照射するだけなので、スケーリングに比べると大幅に時間を短縮できます。

デメリット

・レーザーの種類で費用が大幅に変わる
レーザーの種類によって費用が大幅に変わるのは、デメリットの一つです。一般的な歯茎のレーザー治療に用いられている炭酸ガスレーザーは保険が適用されるため、比較的安く治療を受けることができます。

一方で、たとえばエルビウムヤグレーザーの場合は、歯科医院によっては保険が適用されないことも多く、その場合は自費治療になってしまいます。

・歯科医院によってレーザー設備が異なる
当然のことですが、歯科医院によって導入しているレーザーの種類が異なります。炭酸ガスレーザーを扱う医院もあれば、エルビウムヤグレーザーを扱う医院もありますし、その他複数のレーザーを導入している医院もあります。

そのため、歯周病でレーザー治療をご検討の方は、事前に確認したほうがいいでしょう。かかりつけの歯科医院がある場合は、どのようなレーザーを取り入れているのか問い合わせてみてください。

痛い治療は嫌だという方におすすめです

輝く歯

レーザーを使用した歯周病治療は、とてもメリットが多いですが、最大のメリットは痛みを感じづらく、レーザーの種類によってはほとんど無痛で歯垢・歯石を除去することでしょう。歯周病を治したいけど痛い治療は嫌だという方は、レーザー治療を検討してみてはいかがでしょうか

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