歯石を取る効果や頻度!代表的な歯石除去方法について
3ヶ月に1度のペースで歯石除去をしましょう
プラークは歯に付着してから3ヶ月ほどで歯石になるとされ、一般的には3ヶ月に1度のペースで歯石除去を行うことが効果的と言われています。しかし歯石がどれくらい付着しているかは、日頃のホームケアによって大きな差が出るので一概には言えません。
毎日のホームケアでしっかりプラークを除去できている人は、半年に1度くらいの頻度でも十分です。ただし、ホームケアだけで完全に歯石除去ができるわけではありません。どんなにしっかりとホームケアをしていても、「歯と歯の間」や「奥歯の溝」「歯の裏側」など自分では磨きづらい部分にもプラークは潜んでいるので、定期的に歯科医院で除去する必要があるのです。
代表的な3つの歯石除去法
1.スケーリング
スケーラーと呼ばれる器具を使い、歯にこびりついた歯石を除去する方法です。歯科治療を始める前にも行われることが多いようです。スケーラーの種類には、主にハンドスケーラーと超音波スケーラーがあります。
ハンドスケーラーは、先端が鉤爪(かぎづめ)のようになっていて、歯の表面に付着している歯石を削って落とします。そのため歯科医や歯科衛生士の腕によっては、まれに歯茎を削ってしまうこともあり、多少の痛みが出る可能性もあります。
超音波スケーラーは、超音波振動で歯石を破壊し、スケーラーの先端から出る水の勢いで歯石を流します。ハンドスケーラーよりも効果的に歯石を落とすことができますが、知覚過敏の人は歯がしみてしまうこともあります。
2.ルートプレーニング
ルートプレーニングはキュレットと呼ばれるスケーラーの一種を使い、歯周ポケットの深い部分に付着している歯石を除去する方法です。主に歯周病の症状が進行しているときに適した治療法で、スケーリングとセットで行われます。
ルートプレーニングを行う際、医師によって麻酔をするかどうか異なります。一概にどちらがよいとは言えませんが、痛みに弱い場合は歯科医師に相談してみるとよいでしょう。
3.PMTC
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)は、歯科医院で行う本格的な歯のクリーニングです。プラークを染色した状態で、ブラッシングやブラッシング指導などを行い、専用の器具を使いプラークや歯石などを除去してからフッ素塗布を行います。PMTCではプラークや歯石を除去できるだけでなく、プラークが付着しにくいブラッシングの方法なども教えてもらえるので、日頃のケアを見直す機会としても有効です。
プラークを除去する4つの効果
1.歯周病のリスクが低くなる
歯石除去による、もっとも大きな効果は、歯周病のリスクを低減してくれることです。歯石は細菌と代謝物の塊が唾液に含まれるミネラルにより固まったもので、放置することで歯周病の原因になる細菌が付着しやすくなります。歯磨きが行き届かない箇所などが歯石になりやすいので、定期的に歯石除去をすることで歯周病のリスクが低くなります。
2.口臭予防
歯石が溜まると歯の表面がザラザラになるため、通常よりもプラークが溜まりやすくなります。すると歯石についたプラークが発酵し、悪臭が発することで口臭が気になることも。歯石を除去することで歯の表面がツルツルになり、プラークが付着しづらくなるため、口臭予防としても有効です。
3.歯茎が引き締まる
歯石が長期間付着したままの状態が続くと、歯茎が炎症を起こしてしまうことがあります。歯石除去を行うことで歯茎の炎症も予防できます。また歯茎から出血している場合も、歯石による炎症が関係している可能性があるので、歯石除去によって歯茎からの出血を改善することができます。
4.歯が白くなる
歯石は淡い黄色なので、付着すると歯全体が淡黄色っぽい色に見えてしまいます。歯が黄色くなると、肌の色までがくすんで見えてしまい、印象があまりよくありません。歯石を除去すると白い歯を取り戻せるので、印象アップにつながります。
歯石除去を行う習慣を身に付けましょう
虫歯や歯周病の治療で定期的に歯科医院に足を運んでいる人は、必然的に治療の前段階として歯石除去の処置を受けているはずです。一方、虫歯や歯周病にかかっておらず、歯科医院を受診する機会がないという人ほど、歯石が溜まっている可能性があります。歯石が溜まるとさまざまなお口のトラブルを招いてしまうので、虫歯や歯周病などの気になる症状がなくても、定期的に歯科医院を受診してメンテナンスを心がけるようにしましょう。