歯ぐきは健康のバロメーター?不健康な歯ぐきを見抜くチェックポイント
あなたの歯ぐきに自信がありますか?
歯ぐきに注目するうえで、まずは見た目や状態について触れていきたいと思います。みなさんもご自身の歯ぐきを鏡で見ながら、健康な歯ぐきか不健康な歯ぐきかチェックしてみてください。
色はきれいなピンク色!
健康な人の歯ぐきの色は、薄いピンクです。歯周病になると歯周病菌の影響で歯ぐきが炎症を起こし、赤や赤紫、赤黒くなったりします。
歯磨きをしても出血しない
歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシを使っても出血が見られなければ、歯ぐきが健康に引き締まっている証拠。しかし、炎症を起こしていると少し触れただけでも出血してしまうことがあります。歯周病やその他のトラブルを抱えている可能性があるので、なかなか治らない……という方は歯科医院へ相談しましょう。
膿みや口臭がない
歯ぐきから膿が出る人は歯周病が進行しているサインです。プラークや歯石によって増殖した歯周病菌が歯ぐきに炎症を引き起こします。出血だけではなく膿が出るようになると、それが原因となって口臭も強くなってしまうので、どちらかでも当てはまる人は早めの検診をおすすめします。
歯と歯の間の歯ぐきの形が三角形をしている
歯肉は健康な状態なら引き締まっていて、触ってみると適度な弾力です。前から見たときに歯と歯の間の歯ぐきが三角形をしているのが理想的だとされています。炎症を引き起こしている歯ぐきは、腫れはもちろん、ぶよぶよと柔らかく少し触れるだけで出血します。
スティップリングが見える
スティップリングとは、歯肉と歯槽骨をつなぐコラーゲン繊維が上皮を引っ張り上げるために生じるもので、歯ぐきの表面に小さな凹凸(ぷつぷつした感じ)に見えます。これは腫れや炎症のない健康な歯ぐきにしか見られない状態です。
不健康な歯ぐきの原因と改善策
気をつけたい歯ぐきが黒ずむ原因
黒ずんでしまった歯ぐきのその原因は、歯周ポケットに歯石が溜まったり、歯周病によって起こる色素沈着、補綴物(詰め物や被せ物)に使用している金属の影響、タバコの影響が挙げられます。取り急ぎタバコの本数を減らすなどの対策に講じましょう。
歯ぐきの状態を改善するための方法
歯ぐきのトラブルは主にプラークや歯石が原因とされているので、定期的なクリーニングや日ごろの歯磨きでプラークを除去することにより、予防することができます。しかし、悪化して歯周病を罹患してしまうと、歯肉が下がり歯がグラつきます。最悪の場合、抜歯になる可能性もある怖い病気です。手遅れになる前に定期的なクリーニングと検診で予防に努めましょう。
自分でもできる!健康な歯ぐきを手に入れるための習慣
最低でも1日2回!念入りな歯磨き
毎日当たり前のようにしている歯磨きも、汚れが残っていては意味がありません。朝と寝る前、食後には最低2回、丁寧に歯を磨きましょう。洗面台の鏡を見ながら行うとよいでしょう。また、歯を磨けない場合は食後にお水で口をゆすぎ、食べかすがお口の中に残っていない状態が理想です。
デンタルフロスや歯間ブラシを使用する
歯磨きの際、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを落とすことはできません。デンタルフロスや歯間ブラシなどを使用して、細かい汚れを落とすと予防にとても有効です。
歯磨き粉の成分を気にしてみる
歯磨き粉には、虫歯を予防するフッ素入りのものや歯の表面をツルツルにする研磨剤入りのものなどがあります。歯ぐきの炎症には「殺菌剤」が含まれている歯磨き粉が効果的です。
タバコを吸わない
喫煙はタバコの有害物質を歯ぐきから吸収し、歯ぐきの血流を悪くさせます。その結果、歯周病になったり、悪化させたりすることがあります。また、メラニン色素の沈着で黒く変色してしまったり、歯にヤニがついてしまったりするので、お口のためにも体のためにも、できればタバコは控えることをおすすめします。禁煙が難しい方は、まずは吸う本数を減らしてみてはいかがでしょうか。
定期検診を受けましょう
「お口の健康を維持したい」とお考えの方は、3ヶ月に一度、少なくとも半年に一度は、定期的な検診とクリーニングを受けましょう。自分では気づけないお口の変化を早期発見し、対処することができます。
無意識の歯ぎしりに注意
歯ぎしりや食いしばりは歯ぐきに大きな負担がかかります。虫歯ではないのに歯が痛んだり、寝起きに歯や顎が痛いと感じていたりする人は、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。そのため、早めに歯医者さんに行きましょう。マウスピースやマッサージなどで改善できます。普段から食いしばってしまう人は、常に意識することが大切です。
ピンク色の素敵な歯ぐきを目指して……
歯ぐきを健康に保つためにもっとも大切なのは、体の健康を保つことです。よく寝て、よく食べ、よく運動し、常にお口を清潔に保つことが口腔内を健康に保つことが一番の秘訣です。生活習慣を整えることがすべての第一歩になるだけに、自分の歯ぐきを健康な状態に保つためにも、まずはできることからケアを始めましょう。