歯茎がムズムズと痒いのはなにかの病気?歯茎の痒みの原因や注意点
歯茎がムズ痒くなる主な原因
1.歯周病
歯茎が痒くなる最大の原因は歯周病です。歯周病とは、歯肉組織に起こる炎症。主に歯周ポケット内に溜まったプラークが原因で起こります。歯周病になると、歯肉が赤く腫れて炎症が現れますが、このとき「ヒスタミン」という物質を分泌されています。このヒスタミンには血管を膨張させる働きがあるため、歯周病が悪化すればするほど、ムズムズとした痒みが強まるのです。
対処法
歯周病で痒みが現れたら、毎日丁寧にブラッシングをするように心掛けてみてください。歯周病は歯周ポケットに溜まったプラークが原因なので、ブラッシングを丁寧に行い、プラークを歯周ポケットから除去することが、もっとも効果的な対処方法です。しっかりと歯周ポケット内を磨けていれば、歯周病の進行は止まって痒さも徐々に治まり始めます。
2.金属アレルギー
銀歯や銀の詰め物をしてから、急にムズムズとした痒みが現れた場合は「金属アレルギー」を起こしている可能性が高いです。金属アレルギーは、唾液の働きにより銀歯や銀の詰め物などが溶けだしてしまっていることが原因で起こります。金属アレルギーが酷い人の場合は、痒みだけでなく水泡や皮膚炎なども現れるので、早めに歯科医院を受診してください。
対処法
金属アレルギーの場合は、アレルギーの原因になっている金属アレルゲンを特定する必要があるので、歯科医院で「金属アレルギー検査(パッチテスト」を行います。パッチテストは、腕や背中などに数種類の金属が塗布してあるシートを貼り、反応が現れる金属を調べるというものです。その後、パッチテストで明らかになったアレルゲンになる金属素材を使わず、プラスティックやセラミックなどの素材に変更します。既にアレルギーが現れてしまっている場合は、パッチテストを行わず、そのままプラスティックやセラミックなどに交換することもあります。
3.重度の虫歯
重度の虫歯で歯に穴が開いてしまうと、その部分に食べかすなどが詰まり神経を圧迫して、稀にムズムズとした痒さや痛みが現れることがあります。また、歯だけではなく歯茎にも炎症が起きている場合も同様に、炎症で歯に痒みが現れることがあります。
対処法
歯に穴が開くほど重度の虫歯は、早めの治療が必要です。虫歯がさらに進行して神経を蝕んでしまってから歯科医院で治療をすると、神経を抜かなければならなくなり、歯が脆くなってしまいます。歯茎にも炎症が起きている場合は、出血などの症状が現れるので見逃さないようにしましょう。
4.親知らず
親知らずは、20歳前後くらいに生えてくる歯ですが、生えてきているときに痛みを感じるという人が多くいます。しかし、稀に痛みではなくムズムズと痒くなることもあります。また、親知らずが、斜めや横に向かって生えてしまっていると、その部分から細菌が入り込み炎症を起こすため、痒みが出ることもあります。
対処法
親知らずが真っすぐ生えている場合の痒みは、生えている最中に伴うものなので、ほとんどの場合は完全に生えると治まります。しかし、斜めや横に向かい生えてしまっているせいで、炎症が起きている場合は他の歯に悪影響が現れる可能性があるため、早めに歯科医院を受診し抜歯をしましょう。
歯茎がムズ痒いときにしてはいけない3つのこと!
1.強いブラッシング圧で歯茎を磨く
歯がムズ痒いときには、強いブラッシング圧で歯茎を磨くのはNGです。歯茎が痒いときは、炎症が起きている可能性が高く、力を入れて歯茎をゴシゴシ磨いてしまうと、炎症が悪化してしまう可能性があります。適度なブラッシング圧で、歯と歯茎の間を適格に磨くようにしてください。
2.爪でかかない
歯茎が痒いと、どうしても指を入れて爪で掻きたくなってしまいますが、なるべく歯茎を刺激しないようにしてください。また、指先や爪の中にはたくさんの雑菌がついているので、炎症を悪化させてしまう可能性もあるので気をつけましょう。
3.研磨剤がたっぷりと入った歯磨き粉を使う
研磨剤がたっぷりと含まれている歯磨き粉で磨いてしまうと、歯茎の炎症を悪化させてしまう可能性があるので、なるべく研磨剤が含まれていない歯磨き粉を使ってください。
なぜ炎症が起きているのかを自分で見極めるのは難しい
歯茎がムズムズと痒くなってしまう原因は、このようにたくさんあるので、自分で何が原因で歯茎の痒みが起きているのかを見極めるのはとても難しいです。そのため、痒みの原因が分からないという場合は、すぐにかかりつけの歯科医院を受診し、適格な指示を受けるようにしてください。