歯ぐきケアの重要性と今すぐ実践できるメンテナンスとは

2017.11.17 health福本春香

なぜ歯ぐきにケアが必要なの?

歯ぐきは医学的には歯肉と呼ばれ、歯を固定する歯周組織の中の1つです。歯ぐきには機能的に以下のような大事な役割があります。

・歯の骨を保護し、しっかりと固定する
・ものを噛んだ時に衝撃をやわらげるクッションになる
・歯の隙間から細菌などが侵入するのを防ぐ

また何らかの理由で歯を失った場合、義歯の使用やインプラントを埋め込むといった補綴治療を行います。その際も土台である歯ぐきが健康な状態でなければいけません。このように歯ぐきは歯を支えているだけではなく、私たちの生活を支えているのです。だからこそケアを続けることで歯周病から守り、生涯健康な状態を保つ必要があります。

今すぐできる歯ぐきメンテナンス

歯ぐきケアを毎日行うことで歯周病を予防できるだけではなく、口臭が気にならなくなったりお口のネバツキがなくなったりと、いいことはたくさんあります。ポイントは歯ぐきの中までしっかりとお掃除をすること。

私たちの歯ぐきは健康な場合でも1~2mmの溝があります。ここに歯周病菌が入り込むことで、炎症や出血を起こしてしまうのです。そこで、歯ぐきの中まできれいにできるおすすめのメンテナンス方法をいくつか紹介します。

メンテナンス1:歯ぐきにも歯ブラシをあてる

歯を磨くとき歯ぐきも意識して磨くようにすると、汚れを落とせる上にマッサージ効果も期待できます。ただし、歯ぐきはデリケートなので、歯と同じ力加減では傷つけてしまい逆効果に。磨くときは歯ブラシを歯と歯の境目の部分に対して45度の角度であて、小さく振動させます。力加減は毛先がしならない程度にやさしく磨きましょう。できれば歯ぐきケア専用の歯ブラシを使用すると安心です。

メンテナンス2:デンタルフロスを使用する

歯周病ケアに欠かせないのが、デンタルフロスです。歯ブラシではどうしても届かない歯ぐきの溝の汚れをしっかりかき出してくれます。オススメは繊維がふわっと広がるタイプの手巻きのフロス。歯ぐきの形に合わせて作られているので傷つけずに中まで入れることができます。糸ようじなどのピンと糸が張ったタイプは歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるので、慎重に使用しましょう。

メンテナンス3:マウスウォッシュを使用する

歯ぐきの中の汚れを取り除くことはできませんが、薬効成分の入っているものだと歯周病菌の増殖を防いだり歯ぐきの炎症を和らげたりする効果が期待できます。歯ブラシやフロスなどでケアをしたあとの補助として使用しましょう。

メンテナンス4:定期的に歯科医院でクリーニングを受ける

自分でどうしても取り除ききれない汚れは、歯科医院で除去してもらう必要があります。その際、歯ぐきのポケットの深さなどもチェックしてもらいましょう。歯周病のリスクがある部位を知れば、自宅でも集中的にケアすることができます。

体が疲れているときにマッサージをすると、血行が良くなり元気になれますよね。実は歯ぐきも同じで、マッサージによってハリやツヤを保つことができます。歯ぐきをマッサージすることによって血行が促進されると、溜まっていた老廃物も血流に乗って最後には排泄されます。そして、新たな酸素や栄養が行きわたり、細胞のターンオーバーが促されるのです。

また、免疫力もアップするので歯周病菌に対する抵抗力も高まります。その他にも唾液の分泌を促したりリラックス効果があったりと嬉しいことだらけなので、ぜひ試してみてくださいね。

【歯ぐきマッサージのやり方】
1.清潔にした人差し指を上の歯ぐきにあて、前歯から奥歯のほうへ向かってクルクル
とマッサージしていきます。左右ともに3~5回程度繰り返します。

2.歯ぐきの表と裏を親指と人差し指でキュッとつまみ、前歯から奥歯のほうへ押していきます。これも左右ともに3~5回程度繰り返します。

3.下の歯ぐきも同様のマッサージを行います。

4.最後に頬の内側に指を入れ、頬を下から上に持ち上げるようにマッサージします。左右ともに3~5回繰り返します。このマッサージはリフトアップやほうれい線の予防にも効果があります。

歯ぐきケアを毎日の習慣にすることを心がけましょう

普段はあまり意識することのない歯ぐきのケアですが、ぜひ毎日の歯磨きと同じように習慣化しましょう。今から始めるのと始めないのでは、将来のお口の健康に大きな差が出るかもしれません。毎日の歯ぐきケアを通していくつになってもピンク色でハリのある歯ぐきを目指しましょう。

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