歯周病予防のために実践する日々のメンテナンス

2017.11.06 healthオオタカ

まず歯周病はどんな病気?

歯周病とは歯周プラーク (歯垢)の中の歯周病菌が歯ぐきに炎症を起こし、歯を支えている骨と歯ぐきが少しずつ溶けていく感染症です。周りの骨と歯ぐきが溶けてしまうことで健康な歯も抜け落ちてしまうことがあります。歯周病には大きく分けて2つの段階に分かれます。

段階1:歯肉炎

歯肉炎とは歯と歯ぐきの境目が赤く腫れたり、触れると出血したりする症状を言います。歯周病の中では初期の段階で、この時期に適切なケアをすることが重要になります。

段階2:歯周炎(歯槽膿漏)

歯肉炎がさらに進行すると歯周炎になります。歯周炎は歯ぐきだけでなく骨まで炎症が進んでいる状態のことです。軽度~重度までで症状が異なり、歯周炎がひどくなると歯ぐきの腫れや出血だけでなく、膿や口臭が出るなどの症状が出てきて、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。この時期になると歯科クリニックでの治療が必須です。

歯周病は初期の段階ではほとんど自覚症状がありませんが、下記のような症状が出たときは、すでに歯周病が進行している可能性があるので、歯科クリニックで医師の診察を受けましょう。

症状1:歯ぐきから血が出る

歯磨きをした際に歯ブラシに血がついていたり、硬いものを食べた際に歯ぐきから血が出たりしたら歯周病の初期症状の可能性があります。この時期に適切に治療することがもっとも重要なので、出血するなどの症状があれば歯科医師の診察を受けてください。

症状2:歯ぐきから膿ができる

歯周病になり歯の周りの骨が溶けて歯周ポケットが深くなると、そこから膿が出ることがあります。膿が出ると中度以上の歯周病の可能性あるので、歯科医師の診察を受けましょう。

症状3:歯ぐきが赤くなったり、腫れたりする

健康な人の歯茎はピンク色ですが、歯周病になると赤色や、症状が進行すると紫色に変色してきたりします。

症状4:口臭がする

誰でもある程度の口臭がありますが、生臭いなど独特な口臭がしてきたときは歯周病を疑う必要があります。

症状5:口の中がネバネバする

歯周病が進行すると、歯ぐきの溝からは歯肉溝滲出液が出たり、膿などの影響で口の中がネバネバしたり、唾液が変な味がしたりします。

症状6:歯ぐきがやせ、歯がグラグラする

歯周炎になると骨が減り、歯肉もやせていきます。そのまま放置すると歯が抜けてしまいますので、早急に歯科医師に相談しましょう。

歯周病により溶けてしまった骨は二度と元通りには治らないので、歯周病は予防と早期発見が非常に重要です。毎日のセルフケアと歯科クリニックでの定期的なメンテナンスを欠かさずに行いましょう。

予防1:毎日の歯磨き

まず一番大切なのは、毎日のブラッシングです。できるだけ磨き残しが無いようにしっかりと磨いてください。また歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用し、歯ブラシだけでは取れない、歯と歯の隙間や歯肉溝や歯周ポケットの浅い部分までしっかりとケアするよう心掛けてください。

予防2:タバコをやめる

タバコは歯ぐきの血管を収縮させる作用があるなど、口腔内の健康に決してよい影響を与えません。実際タバコを吸う人は吸わない人よりも数倍歯周病になりやすいとの報告もあるので、歯周病予防のためにも禁煙をおすすめします。

予防3:ストレスの解消

ストレス過多になると体の抵抗力が下がり、歯周病菌に感染しやすくなります。そのためしっかりと睡眠をとったり、適度な運動をしたりとストレスを溜めない生活を心がけることが大切になります。

予防4:歯科クリニックでのメンテナンス

毎日ブラッシングをしていても磨き残しのある場所ができて、プラークがたまり、歯周病を引き起こしたりします。そのため、定期的に歯科クリニックで歯石や歯垢を取ったり、PMTCといった歯のクリーニングを行ったりすると効果的です。歯周病の治療をされた方も3~6ヶ月に1回定期的に歯科クリニックでメンテナンスするようにしましょう。

歯周病予防のため定期的な歯科検診を受けましょう。

歯周病は自覚症状が少ないので、気がついたら症状が進んでいるケースが多い病気です。歯周病の症状が出たらすぐに歯科医師に診てもらうのはもちろんですが、定期的な歯科検診が歯周病予防における一番の近道だと言えるでしょう。

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