歯周病は食べ物で予防ができる?おすすめの食材を紹介

2017.10.19 health福本春香

進行すると恐ろしい歯周病

「歯周病」は歯周病菌による感染症です。歯周病菌は空気に触れるのを嫌うため、私たちの歯ぐきの溝に入り込んで悪さをします。疲れているときなどに、歯ぐきが赤く腫れたことはありませんか?これは溝にたまった歯周病菌によって起こる「歯肉炎」という歯周病の初期段階の症状です。

この段階できちんとケアすれば健康な歯ぐきに戻せますが、進行してしまうと歯周ポケットが深くなって歯ぐきから出血や膿が出たり、歯を支える骨が溶けて歯がグラグラになったりしてしまいます。また、歯周病菌は血液にのって全身を巡り、心疾患や脳梗塞、糖尿病を悪化させる要因となることもわかっています。

「歯周病」の予防に欠かせないのが、毎日の口腔ケア。歯ブラシによるブラッシングはもちろんですが、それだけでは歯ぐきの溝深くにまで入り込んだ歯周病菌までお掃除ができません。歯周病菌を取り除くためにはデンタルフロスが効果的です。また、定期的に歯科医院で隅々までクリーニングをしてもらいましょう。

歯周病を予防できる食べ物

歯周病にかかるかどうかは日々の食生活も大きく影響しますが、どんな食材を食べると実際に効果が期待できるのでしょうか。予防したり進行を食い止めたりする食べ物について、効果別に見ていきましょう。

免疫力を高める食べ物

疲れているときやホルモンバランスが崩れたとき、体の免疫力が落ちて病気にかかりやすくなりますよね。歯周病菌も同じく弱っているときほど危険なので、体の抵抗力を高めることは大事な予防法です。免疫力を高める食材はたくさんありますが、腸内環境を整えてくれるヨーグルトなどの乳酸菌を含む食材や納豆などの発酵食品は、特に効果が高いと言われています。

骨を強くする食べ物

歯の質を強くすることで、歯周病にかかったとしても進行を食い止められる可能性があります。また、歯周病悪化の原因となる「骨粗鬆症」の予防にもつながります。効果的なのはカルシウムを含む食べ物。牛乳や大豆製品、イワシやワカサギなどの魚、ひじきなどを積極的に摂るようにしましょう。

唾液がたくさん出る食べ物

唾液には口の中の細菌を洗い流してくれる洗浄効果があります。そのため、噛み応えのある食材を食べることで、唾液の分泌を促し歯周病予防にも効果を発揮します。おすすめは食物繊維を多く含む食材。レンコンやゴボウなどの根菜類、キノコ類などが栄養価も高くおすすめです。また、食物繊維は食べかすや歯についた汚れを取ってくれる効果もあります。

歯周病にはビタミン類の摂取が効果的!

お肌にいいイメージのビタミン類ですが、種類によっては歯周病においても予防効果を発揮します。ぜひ、毎日の食事に積極的に取り入れていきましょう。

・ビタミンC
コラーゲンの合成、抗酸化作用といった働きを持ちます。歯周病により弱った歯ぐきを修復するコラーゲンの働きを活性化、そして身体の免疫力を高めてくれます。また出血を防いでくれる効果もあります。レモンやイチゴ、ニンジンやピーマンなどに多く含まれています。

・ビタミンK
歯ぐきの炎症を抑えてくれるので、初期の歯周病に特に効果が期待できます。モロヘイヤや納豆、ホウレンソウなどに多く含まれています。

・ビタミンB6
体の抵抗力を高め、歯周病菌の増殖を防いでくれる効果があります。サケやサバ、イワシやカツオなどの魚類に多く含まれています。

・ビタミンQ
あまり聞き慣れない名前のビタミンですが、酸素不足を予防する効果があります。歯周病菌は酸素が不足している場所に多く発生します。ビタミンQは強力な抗酸化作用を持ち、細胞膜を酸化から守ってくれます。鶏ささみやレバー、魚の肝などに多く含まれています。

歯周病を悪化させる食べ物や嗜好品に注意

せっかく予防効果のある食べ物を取り入れても、逆に悪化させるものを摂り続けていては意味がありません。甘い物の中でも特に粘り気のあるキャラメル、和菓子などのお菓子は控えるようにしましょう。また、タバコの吸い過ぎにも要注意。血行が悪くなり免疫力を低下させ、歯周病になりやすい体質になってしまいます。禁煙を心がけましょう。

毎日の食生活に気を配ることで、体の中から歯周病に打ち勝つ力を身につけていきましょう!

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