虫歯や歯周病のリスクが高めな人におすすめ!「3DS除菌療法」とは?

2017.09.05 healthReiko Okabe

3DS除菌療法ってどんな治療法?

3DS除菌療法とは?

3DS除菌療法は、「Dental Drug Delivery System(デンタルドラッグデリバリーシステム)」の略で、専用のマウスピースを作成し、そこへ虫歯菌や歯周病菌を除菌する効果が期待できる薬剤を入れて、装着するという治療法です。虫歯菌や歯周病菌が減少する効果があるとされている予防の一環としても行われています。

古くなった歯垢は硬くなり、積極的に除菌することは難しいと考えられていましたが、3DSが誕生してからというものバイオフィルムを薬の力を借りて除去し、虫歯菌や歯周病菌に対して効果を発揮するとされているため、注目を集めています。

3DSの薬剤として使われるもの

3DSの薬剤として使われているものはさまざまです。今回は、そのなかでも代表的なものをご紹介していきます。

・システマSP-1メディカルガーグルジェルタイプ
歯周病の症状が現れているときに、用いられることが多い洗口剤です。殺菌効果のあるセチルビリジニウム塩化物水和物や、抗炎症作用のあるグリチルリチン酸二カリウムなどが配合されているようです。

・コンクール ジェルコートF
高い殺菌力を誇る塩化クロルヘキシジンが配合されているジェルです。虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑えることができます。また、フッ素も配合されているので、歯質を強くする効果もあるとされています。

3DSとPMTCはセット!

3DSはPMTCを行った後に行うことで、効果が現れやすくなるようです。PMTCというのは、「Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナル メカニカル トゥース クリーニング)」の略で、歯科医師や歯科衛生士が専用の機械を用いて行う“歯の掃除”です。

もちろん、どちらか一方のみでもある程度の効果は期待できますが、セットで行うほうがお口のケアには適しています。そのため、歯科医院では基本的に3DSとPMTCをセットで行います。

3DS除菌療法の流れ

1.問診・細菌検査
初めに問診と細菌検査を行い、口腔内のプラークの状態や、どのような種類の細菌が多いなどを把握します。このとき、将来的な虫歯・歯周病を予測し、今後どのようなケアをしたらよいかなどの説明を受けます。

2.マウスピース作成・PMTC
その後、歯型を採りマウスピースを作成します。このマウスピースは3DSの場合、ドラックリテーナーとも呼ばれ、ホームケアを行うために、中に薬剤を入れて装着できるようなものです。同時にPMTCを行い、歯の表面についている虫歯菌や歯周病菌などを取り除きます。

3.3DS除菌治療
PMTCが終わり、ドラッグリテーナーが作成されると、いよいよ3DS除菌療法の開始です。ドラッグリテーナーに専用の薬剤を入れて、5分前後装着します。

4.ホームケア・2度目の3DS除菌治療
3DS除菌療法が終わると、しばらくホームケアをして、約1週間後に歯科医院にて2度目の3DS治療を行います。

5.細菌検査
最後に、もう一度細菌検査を行い、3DS除菌療法の効果が現れているかをチェックして終了です。

虫歯や歯周病にかかる危険度が高い人におすすめです!

虫歯や歯周病などは、生まれつきの免疫力の高さや唾液の質などで変化するものなので、かかりやすい人とそうでない人が存在します。生まれつき免疫力が低い人などは、いくら歯磨きを丁寧に行っていたとしても、虫歯になってしまうリスクは高いと言えるでしょう。

3DS除菌療法はそのような人におすすめです。薬剤によって口腔内を除菌し、虫歯・歯周病のリスクをできるだけ低く維持することが期待できます。将来的に歯を失う危険性を少しでも低くするためにも、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?

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