丈夫な歯を形成するために食生活で注意すべきこと

2018.05.14 healthSUE

バランスのよい食事をする

親子の食事

「歯を強くする栄養素=カルシウム」というイメージを持っている人は多いと思います。しかし、実際にはカルシウムを摂取すればするほど歯が強くなるわけではありません。大切なのは、偏食をせずにバランスよく食事をするということです。

特に重要な栄養素としては、歯の形成に不可欠なカルシウムのほかに、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、歯のエナメル質を強化するビタミンA、象牙質の形成に必要なビタミンCなどが挙げられます。これらがバランスよく摂取できる献立にすることが理想とされるでしょう。

なお丈夫な歯を形成するためにもっとも重要な時期は、幼児期です。幼児期には乳歯が生えていますが、乳歯の下では着々と永久歯が形成されます。この時期にカルシウム不足になると永久歯が脆くなり、歯のトラブルを起こしやすくなってしまいます。子どもの歯の健康を考えるのであれば、乳児期からしっかりと栄養を摂らせるようにしてください。

よく噛んで食べる

骨ガム

「何を食べるか」が重要なのはもちろんのことですが、「食べ方」も歯に大きな影響を与えます。そして、一番重要なのはよく噛んで食べることです。「よく噛んで食べなさい」とは子どもの頃によく大人から言われた言葉ですが、日頃から実践できている人は多くはないのではないでしょうか。

よく噛んで食事をすると唾液の分泌が促進され、これによって歯を補修する作用が働きます。また、唾液には口の中をきれいに保つ役割があります。しっかり噛んで十分に唾液を分泌することは、虫歯予防や歯周病予防にもつながると言えるでしょう。

現代の食生活では、やわらかい食品を食べる機会が増えています。しかし、やわらかい食品ばかりを食べていると噛む回数も自然と減ります。おせんべいやたくあんなど、適度に硬い食品も日々の食事の中に取り入れてみてください。

だらだらと間食をしない

お菓子売り場

実は間食をするのは歯にとっていいことではありません。特にチョコレートやケーキ、キャラメルなどの甘い物は食べ過ぎないほうがいいでしょう。もし食べたいときには、食後に温かいお茶を飲む、食べたらすぐに歯を磨くなどの工夫をしてください。

また、間食におすすめなのは糖分が少なめのお菓子です。たとえば、おせんべいやクラッカー、キシリトール入りのガムなどであれば、歯に及ぼす悪影響を軽減できるでしょう。

そして、間食をするかどうか以上に重要なのが間食の仕方です。テレビを見たりゲームをしたりしながらだらだらとお菓子を食べていると、口の中が常に酸性の状態になり虫歯になりやすくなります。間食は10時と3時など、しっかりと時間を決めて食べるようにしましょう。

食事の後は丁寧に歯磨きを

歯ブラシ立て

歯がボロボロになる二大原因は、虫歯と歯周病です。そして、これらを予防するためには食事の後に歯磨きをして歯垢をきれいに取り除くことが重要になります。

しかし、歯磨きで歯垢を隅々まで取るのは、思いのほか難しいものです。特に前歯の裏や奥歯の表側などは歯垢が残ってしまいがちなので、重点的に磨くようにしてください。また、デンタルフロスや歯間ブラシを使うのもおすすめです。歯ブラシだけでは、歯と歯の間にある歯垢はなかなか取れません。歯肉を傷つけないように注意しながら、丁寧に口の中を清掃していきましょう。

歯磨きは食事のたびに行うのが理想的ですが、一番重要なのは就寝前です。なぜなら、睡眠時は唾液の分泌量が著しく低下するために口の中で菌が繁殖しやすくなるからです。自分の歯を守るためにも、寝る前の歯磨きは丁寧に行いましょう。

健康な歯は日々の食生活から

歯科医師

日本人は、歯に対する健康意識があまり高くないと言われています。「歯に異常が起きたら歯医者に行って治療を受ければいい」というスタンスのため歯を失う可能性が高く、実際に自分の歯で食事をできているお年寄りは多いとは言えないでしょう。

健康な歯を維持したいのであれば、日々の生活から口のケアを怠らないことが大切です。ぜひ、正しい食生活ができているかどうかを今一度見直してみてください。また、歯医者の定期検診も忘れずに受けるようにしてください。

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