知っておきたいボトックス注射を受ける際の注意点
ボトックス注射で起きる可能性がある症状
美容施術や歯科医療などで使用されているボトックス注射は、安全で副作用の少ない注射と言われています。しかし、筋肉を弛緩させる働きで口周りのトラブルに対してアプローチできる反面、まれに以下のような症状が起きることもあります。
症状1:内出血
注射をする部位によっては毛細血管が多いところがあるので内出血する場合があります。ただし内出血は長くても1週間程度で治まるので、それほど心配をする必要はありません。顔の内出血の場合はメイクなどを工夫するなどでうまく対処することをおすすめします。
症状2:倦怠感
ボトックス注射によって倦怠感や風邪のような症状が出ることがあり、人によってはまれに吐き気や食欲不振、めまい、高熱を出すこともあります。万が一、そうした症状が出た場合でもこれは一時的な状態なので、基本的に数時間安静にすれば回復します。
症状3:アレルギーなど
アレルギーによるアナフィラキシーショックを起こすケースが0.01%とごくわずかですが、あるそうです。アレルギーなどが心配の方は使用前にきちんと医師と相談しましょう。
症状4:胎児への影響
妊活中の男女や妊娠中や授乳中の女性へのボトックス注射の使用はおすすめしていません。生まれてくる子どもに影響が出る危険性もあるため、妊活中や子育て期間については控えるようにしましょう。
ボトックス注射を安全に受けるために
ボトックス注射は麻酔や手術も必要ないため、安全で多くの方が取り組みやすい治療法とされています。しかし、骨格筋弛緩剤を投与するため、実績のある医院や信頼の置ける医師に治療をお願いするのは必須だと言えるでしょう。
安心できる医師選びを
顔面の筋肉や神経は複雑かつデリケートですので、ボトックス注射を行う医師には豊富な経験と高い技術力、解剖学に関する高い見識が求められます。さらにボトックス注射は定期的に複数回受けるケースがほとんどなので、コミュニケーション能力の高い医師による治療も望まれます。
ボトックス治療を受ける際は料金だけで決めずに、ホームページや医院へのお問い合わせなどで事前に情報を集め、信頼できる医師による治療を受けることをおすすめします。
あくまでもお口周りの筋肉トラブルの解消を目的に
近年、美容外科界隈でボトックス注射に注目が集まっていますが、「注射を打つだけで美容効果が得られる」と安易に考えることは止めましょう。ガミースマイル、歯ぎしりや食いしばりに起因する顎関節症など口元の筋肉トラブル全般に対して用いることで健康面にアプローチすることで、口元のエイジングケアにつながるというのがより正しい認識だと言えます。
美容系の謳い文句に惹かれてボトックス注射に興味を持つ方はたくさんいますが、薬の持つ本来の効果をきちんと理解することが大切です。そして、そのうえで信頼できる医師のもとで治療を受けることが重要になります。