いつの間にか歯や顎がボロボロに……歯ぎしりや食いしばりを改善する方法

2017.04.15 health小日向睦

歯ぎしりや食いしばりで起こる症状

歯痛の女性

噛み合わせが悪くなる

歯は骨の成長に合わせて移動するようにできているので、歯ぎしりや食いしばりで強い力が長い間加わると、いつの間にか移動してしまい、噛み合わせが悪くなります。

歯が割れる

噛み合わせが悪くなってしまい、それでも歯ぎしりや食いしばりを続けると、力が一点に集中してしまうので歯がボロボロになり割れてしまうことがあります。歯が割れてしまうと、歯の内部の象牙質や神経などが露出してしまうので知覚過敏にもなりやすく、酷い場合は風が当たっただけでも歯がしみるようになります。

顎関節症になる

歯ぎしりや食いしばりは、歯だけではなく顎の骨にも強い力が加わっているので、顎関節症になることがあります。朝起きて顎の周りが腫れている、もしくは口を開けると顎の関節がカクンカクンとして痛いなどの症状が現れ、悪化すると口を開けるだけで顎の関節に激痛が走るようになります。

片頭痛・肩こりが起きる

歯ぎしりや食いしばりは、口周りの筋肉を睡眠中、常に緊張させてしまっている状態です。その緊張は、顔や頭の筋肉を緊張させてしまい、片頭痛が起こります。さらに、筋肉の緊張は首や肩にもおよび、肩こりや首のこりなど全身へと広がります。

歯ぎしりや食いしばりの改善には時間が必要

マウスピース治療

マウスピース

明確な治療法ではありませんが、なによりも歯への負担を軽減させるために、マウスピースを作成する必要があります。マウスピースは市販品もありますが、できれば歯科医院で自分専用のものを作りましょう。歯にピッタリなものを使うことで、歯への負担を軽減できます。

歯列矯正

矯正器具

歯列矯正も確実に改善できる訳ではありませんが、歯並びをよくすることで、歯ぎしりや食いしばりを軽減できると言われています。しかし、中には歯列矯正のストレスが原因で歯ぎしりや食いしばりを起こしてしまう逆のケースもあるので、一概に改善できるとは言えません。

ボトックス注射

ボトックス注射

歯ぎしりや食いしばりを長期間してしまうと、エラの筋肉が肥大化し顔が大きくなってしまうことがあります。それを改善するための注射であるボトックス注射は、咬筋を萎縮させる働きがあるので、咬筋の緊張が解けて歯ぎしりや食いしばりも改善することが多いと言われています。しかし現在の日本では、美容目的でボトックスを注射することがほとんどなので、一般的な歯科医院では、ボトックス注射は行えないことが多いです。また、ボトックス注射の効果は永久的なものではなく、一定期間が過ぎると効果が薄れてきますので継続的な注射が必要になる可能性もあります。

低周波治療

低周波治療

歯ぎしりや食いしばりの治療を目的として、マイオモニターという低周波治療器がある歯科医院もあります。この機械は低周波の電気刺激を発生させる機械で、顎周りの筋肉に低周波の電気刺激を与え、緊張を減らし歯ぎしりや食いしばりを軽減することができます。

ストレスを抑える漢方薬の服用

漢方薬

東洋医学では、歯ぎしりや食いしばりの原因であるストレスを漢方薬で和らげるという方法で治療をしていきます。使われるのは「抑肝散(ヨクカンサン)」という漢方薬で、イライラや神経の高ぶり、筋肉の緊張などを軽減する効果を持っています。漢方薬での治療は、体質を変えることが大きな目的になるので、治療に時間がかかるという特徴があります。

歯がボロボロになる前に自分に合った方法で改善しましょう

美しい女性

今回は歯ぎしりや食いしばりで起こる症状や、改善方法などについて解説をしました。歯ぎしりや食いしばりに、いかに悪影響があるのか分かりましたね。最終的に歯を失うという結果にもなりかねませんので、早めに改善できるように、まずはマウスピース治療などの簡単な治療から初めてみてはいかがでしょうか?

あわせて読みたい

レコメンド

関連記事