知覚過敏の人におすすめ!研磨剤なしの歯磨き粉とは?

2018.08.11 healthオオタカ

研磨剤入りと研磨剤なしの歯磨き粉の違い

歯磨き粉

研磨剤入りの歯磨き粉は歯の汚れを取るうえでは効果的ですが、強く磨くことで歯のエナメル質を傷つける恐れがあるなど、実は決して歯の健康にとって良い影響があるとは言えません。まずは研磨剤入り歯磨き粉と研磨剤なし歯磨き粉それぞれのメリット・デメリットについて解説します。

歯磨き粉の研磨剤とは

歯の汚れをスッキリと落とすのは歯磨き粉に含まれる研磨剤の成分によるものです。歯磨き粉に使用される研磨剤には「無水ケイ酸」「重質炭酸カルシウム」「リン酸水素カルシウム」「リン酸水素ナトリウム」「炭酸カルシウム」「水酸化アルミニウム」「シリカ」「ヒドロキシアパタイト」「ピロリン酸2Ca」などの成分が使用されています。

歯磨き粉にこれらの成分が使用されている場合は、歯磨き粉のパッケージに「研磨剤」または「清掃剤」「基剤」として表記されているので、確認してみましょう。なお、「無水ケイ酸」は研磨剤としてだけでなく、歯磨き粉を固形に保つために使用されているケースもあります。

研磨剤入りの歯磨き粉のメリットとデメリット

研磨剤のメリットは何といっても歯の汚れを落とす効果です。歯には毎日の飲食により着色汚れが付きますが、こうした汚れを落とすには研磨剤がとても効果的です。また、歯磨き後の心地よいスッキリ感も研磨剤入り歯磨き粉ならではです。

研磨剤入りの歯磨き粉は、歯の汚れを落としやすくするので虫歯や歯周病予防に一定の効果が期待できます。しかし、研磨剤の成分そのものには虫歯や歯周病の予防効果はありません。むしろ強い刺激性のために歯のエナメル質を傷つけたり、歯ぐきを傷つけたりする危険性があります。こうしたことから知覚過敏や歯周病などの人は、研磨剤入りの歯磨き粉を使用すると痛みを伴うことがあるのです。

研磨剤なしの歯磨き粉のメリットとデメリット

最近では知覚過敏や歯周病などの人向けに研磨剤なし歯磨き粉も人気が高まっています。研磨剤なしの歯磨き粉は歯のエナメル質や歯ぐきを傷つける心配が少なくて済むので、長期的に歯の健康を考えるのであれば研磨剤なしの歯磨き粉の使用をおすすめします。

その反面、研磨剤なしの歯磨き粉は歯の着色汚れが落ちにくいと点がデメリットです。そのため、定期的に歯科医院で検診と歯のクリーニングを行うなどケアを一層心がけることが必要になります。

研磨剤なし歯磨き粉がおすすめな人

多くの方に歯を痛めない研磨剤なし歯磨きの使用をおすすめしますが、下記の症状のある方には特に研磨剤なし歯磨き粉の使用をおすすめします。

症状1:知覚過敏

知覚過敏は歯のエナメル質の内側にある象牙質が露出することによって起こる症状で、水やお湯を飲んだ際、歯に風が当たるなど少しの刺激でシミたり痛みを感じたりします。歯磨き粉に含まれる研磨剤は刺激が強いことで知覚過敏の症状を引き起こし、エナメル質を傷つけることで知覚過敏の症状を悪化させる恐れがあります。

症状2:歯周病

歯周病や歯周病予備軍の人は歯ぐきが出血したり、腫れたりするなどの症状が特徴です。研磨剤入り歯磨き粉は歯ぐきを痛めることがあるので歯周病の症状を悪化させる危険性があります。

症状3:虫歯

虫歯になりやすい人は食生活などの影響で口の中が酸性で、歯のエナメル質が溶けやすい状態にあります。歯磨き粉の研磨剤はエナメル質を傷つけるので、さらに虫歯になりやすい状態にする恐れがあります。

症状4:ドライマウス

唾液は口腔内の細菌を殺菌したり、歯質の再石灰化を促したりして虫歯を予防するなどの作用があります。しかし、唾液の分泌量が減りドライマウスになると口腔内細菌が増えたり、傷ついたエナメル質が再石灰化されなかったりするなど虫歯リスクが高まります。歯磨き粉の研磨剤はこうした状態をさらに悪化させる危険性があります。

歯の健康を考えるなら研磨剤なし歯磨きがおすすめ

歯ブラシ

研磨剤入り歯磨き粉は知覚過敏や歯周病などを悪化させる可能性があります。お口の中にトラブルがあり、歯の健康を考えているのであれば、できるだけ研磨剤なしの歯磨き粉を使用することをおすすめします。

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