知覚過敏を未然に防ぐためのおすすめケア

2018.04.03 healthオオタカ

知覚過敏とは

知覚過敏とは歯のエナメル質がさまざまな要因で薄くなったり、欠けたりすることで起きる、歯がしみたり痛んだりする症状です。

知覚過敏になる理由

歯は表面に硬いエナメル質に覆われています。そして、エナメル質の内側には柔らかい象牙質が、さらにその内側には神経や毛細血管などが集まる、歯髄と呼ばれる神経組織があります。

硬いエナメル質が何らかの理由で割れたり薄くなったりすると、象牙質がむき出しの状態になります。象牙質は柔らかい組織でできているので、象牙質に直接刺激が加わると刺激が歯髄の神経まで届き、しみるなどの痛みを感じます。

こうしたことからエナメル質が欠けたり薄くなったりした歯に冷たい、物などが触れると“ピリッ”や“キーン”などの様なしみた感じがするのです。

知覚過敏の症状

知覚過敏の症状として代表的なものとしては、冷たい物や熱い物を食べたり飲んだりすると強くしみることです。こうしたしみる感じは甘い物や酸っぱい物を飲食した際にも感じることがあり、冷たい風にあたっただけで感じることもあります。また歯磨きの際に歯ブラシの毛先が当たったときにしみることもあるなど、少しの刺激にも過剰に反応します。

知覚過敏の場合、しみる症状は通常10秒以内、長くても1分以内とすぐに収まる点が特徴で、しみる歯を叩いても痛みを感じることはありません。

知覚過敏の予防法

歯のイラスト

知覚過敏にならないためには歯の表面のエナメル質を傷つけないようにする習慣を身につけることです。そうとはいって虫歯予防と同様、決して難しいことではありませんのでぜひ実践してください。

予防法1:歯周病に注意する

歯周病になると歯ぐきが痩せます。歯ぐき付近の歯の根元部分はエナメル質が薄く、歯ぐきの中の歯にはエナメル質はありません。歯周病などで歯ぐきが痩せると、根元の歯の象牙質がむき出しになるので知覚過敏が起こります。歯周病にならないよう毎日の口腔内ケアを大切にしましょう。

予防法2:力強くゴシゴシと歯磨きしない

毎日の歯磨きは虫歯や歯周病予防のためにも不可欠です。しかし、毛先の硬い歯ブラシでゴシゴシと力強く磨いてしまうと、エナメル質を傷つけ知覚過敏になってしまいます。

また、歯周病予防のためには歯ぐき磨きが効果的ですが、強く磨きすぎると歯ぐきは傷ついてしまい、反対にやせ細ってしまいます。毎日の歯磨きは毛先の柔らかい歯ブラシで、1本1本を優しく丁寧に磨くことが大切です。

予防法3:歯磨き粉をつけすぎない

歯磨き粉には研磨剤が含まれていることが多いので、歯磨き粉を大量につけ、口の中を泡だらけにして歯を磨いていると、エナメル質を傷つける可能性があります。歯磨き粉は少量で十分歯の汚れは取れるので、少しだけつけて歯を磨く習慣をつけましょう。また研磨剤が含まれていない歯磨き粉を使用するのもおすすめです。

予防法4:歯ぎしりや食いしばりに注意する

歯ぎしりや食いしばりも知覚過敏の原因になります。歯に余分な力が入ることで、エナメル質を傷つけることになります。また、歯並びや噛み合わせが悪いと、歯の特定部分に過重な力がかかりエナメル質を傷つけてしまいます。

歯ぎしりや食いしばりをしてしまう、歯並びや噛み合わせが悪い方は虫歯や歯周病になる可能性も高まるので、歯医者さんを受診することをおすすめします。

予防法5:酸性度の高い食品に注意する

歯のエナメル質は酸に溶ける性質があります。そのため、酸性度の高い物を食べたりすると、口腔内環境が酸性になり、エナメル質が溶け知覚過敏になる可能性が高くなります。

酸性度の高い食品としてはコーラなどの炭酸飲料やワイン、ビール、梅干し、レモンなどの柑橘類などが挙げられます。酸性度の高い食品を食べる際は、食品を長く口に含まない、長時間ダラダラと飲食しないなどに注意してください。

食後は水などでうがいをして口腔内環境を整えましょう。なお、酸性度の高い食品を食べた後は歯のエナメル質が酸により不安定な状態にあるため、食後の歯磨きは30分経ってから行うことをおすすめします。

予防法6:唾液の分泌を促す

唾液には口腔内の酸を中和する働きがあります。したがって、食事をする際はしっかり噛んで唾液をたくさん出すことが大切です。また食後は無糖のキシリトールガムなどを噛むと、唾液の分泌も促され効果的です。口呼吸は口内が乾燥するので鼻呼吸を心がけましょう。

予防法7:歯医者さんで定期検診を受ける

歯医者さんで定期検診を受けることも大切です。歯石や歯垢がたまっていると歯のエナメル質が溶け虫歯になってしまうので、歯石や歯垢を定期的に取り除くことは知覚過敏防止にもなります。また、いち早く歯周病を見つけ、治療を行うことも知覚過敏予防になります。

知覚過敏は日々の生活習慣で予防できます

虫歯や歯周病とは異なり、知覚過敏には予防法がないと思われがちです。しかし、知覚過敏は毎日の正しい歯磨きや食習慣などで予防が期待できます。知覚過敏を発症しないよう、口腔内環境を良好に保つことに努めましょう。

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