歯がしみる!知覚過敏の有効な治療法とは?

2018.03.19 healthオオタカ

自宅でできる知覚過敏のケアは?

なんとなく冷たい物などが歯にしみるというときは、知覚過敏専用の歯磨き粉を使用することをおすすめします。歯磨き粉に含まれる薬用成分が露出した象牙質を守り、刺激が伝わりにくくしてくれるため、しみたり痛んだりする症状が緩和する可能性があります。

ただし、使用し始めて2週間経っても知覚過敏の症状が続くようなら、症状が重いか、虫歯などに罹患している可能性もあるため、歯科医院を受診しましょう。

知覚過敏の治療法を解説

歯科医院で知覚過敏の治療を受ける場合、原因や症状に応じて次に紹介する治療法が行われます。ただ、虫歯や歯周病と違い、知覚過敏は治療にかかる期間や治療成果には個人差があるようです。

治療法1:薬剤を塗布する

もっとも一般的なのが、薬剤を塗布する治療法です。知覚過敏は歯のエナメル質がさまざまな原因で割れたり薄くなったりして起こりますが、エナメル質の内側にある象牙質を「硝酸カリウム」や「乳酸カリウム」などの薬剤で被い刺激を感じないようにします。ただし、薬剤は何度も塗布する必要があります。

治療法2:コーティング剤を塗布する

薬剤ではなくレジン(樹脂)や歯科用セメントなどのコーディング剤を塗布する治療法で、薬剤を塗布する場合と同じく象牙質を覆い刺激を感じさせないようにします。ただ、レジンや歯科用セメントなどのコーディング剤は毎日の歯磨きで摩耗するため、数ヶ月ほどで効果がなくなります。その際、歯の再石灰化により知覚過敏が治っていなければ、再度コーディング剤を塗布する必要があります。

治療法3:歯の割れた部分をレジンなどで埋める

ぶつけたりして歯が欠けてしまい、象牙質が露出した場合は割れた部分をレジンや歯科用セメントで埋め、刺激を感じさせないようにします。

治療法4:レーザー治療を行う

近年では虫歯や歯周病などでもレーザー治療が行われていますが、知覚過敏の治療においても活用されています。知覚過敏の治療ではエナメル質の損失により露出した象牙質にレーザーを照射し、刺激を感じる象牙細管という管を埋めることで、知覚過敏の症状をなくしたり軽減したりします。

なお、レーザー治療は基本的に保険適用外になりますので、あらかじめ治療費や治療の回数などを必ず確認するようにしましょう。

治療法5:マウスピースを使用する

知覚過敏の原因の1つに歯ぎしりがあげられます。就寝中の歯ぎしりにより歯のエナメル質が削れ、象牙質が露出して知覚過敏になってしまう恐れがあるからです。

歯ぎしりの治療に用いられるのがマウスピースで、就寝中マウスピースを口に入れることでエナメル質や歯周組織を守ります。歯ぎしりの改善にも効果的です。

治療法6:歯並びや噛み合わせを調整する

歯並びや噛み合わせが乱れていると、歯への負担が大きくなり、エナメル質を傷めて知覚過敏になる可能性があります。歯並びや噛み合わせが原因である場合は、矯正や噛み合わせ専門の歯科医院に相談することをおすすめします。

治療法7:歯周病の治療をする

知覚過敏の最大の原因は、歯周病と言われています。歯周病にかかると歯ぐきが下がり、歯の根元が露出してきますが、歯の根元はエナメル質が薄いため知覚過敏を招きやすいのです。加齢により歯ぐきが下がった場合も知覚過敏が起こりやすくなるため、注意しましょう。

治療法8:消炎鎮痛剤を服用する

知覚過敏によって歯がひどくしみる場合は、消炎鎮痛剤を服用することで痛みを抑えます。ただし、これはあくまでも対症療法のため、薬で刺激を抑えながら他の方法で治療を進めていくのが一般的です。

治療法9:神経を抜く

さまざまな治療を試みても知覚過敏の症状が改善されない場合は、歯の神経を抜くこともあります。しかし、神経を抜いた歯は空気や栄養が行き届かなくなります。そのため、変色したり、虫歯になりやすくなったり抜けやすくなったりします。神経を抜くのは最後の治療法になりますので、歯科医師としっかりと相談したうえで行ってください。

知覚過敏が気になる方は歯科医院を受診しましょう

「知覚過敏くらいで歯医者さんに行くのはちょっと……」と思う方もいるかもしれませんが、歯周病などが根本的な原因となり、知覚過敏が発症しているケースも多くあります。知覚過敏の症状が長く続く場合は、なるべく早めに歯科医院を受診するようにしましょう。

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