治療期間が長いのはなぜ?歯医者で一度にまとめて治療してくれない理由とは

2019.09.11 healthHa・no・ne編集部

歯医者で一気に歯科治療をおこなうことができない理由とは

まとめて治療できない理由① まとめてできる治療が少ない

治療回数



実は、歯科治療には、まとめておこなう内容があまり多くありません。その理由の1つは、経過観察が必要だということ。治療後の経過はひとそれぞれ異なるため、確実に治療するためには次の処置に進む前にしっかりと様子を見る必要があります。

経過観察が不十分なまま無理に治療を先に進めると、状況によっては1からやり直しになってしまうことも……。このような状況を避けるためにも、しっかりとステップバイステップで治療をおこなうことが大切でしょう。

また、冠やブリッジで治療するには補綴物を作る時間が必要です。患者さんに待機してもらっている間に短時間で作れるものではないため、完成まで待ってから治療を進めます。このようなことを考慮すると、まとめてできる歯科治療はかなり限られてくるでしょう。

まとめて治療できない理由② 国の規制がある

国の規制



日本では、保険適用内であれば誰でも3割負担で治療を受けることができます。しかし、そのためには国の規制に従わなければいけません。そして、国では医療費削減を試みているため歯科治療においても多くの規制が定められています。

例えば、1回の歯科治療でカバーできる範囲や工程なども細かく決められています。そのため、保険適用範囲内で治療するためには、どうしても回数を分けてしまうことになります。

まとめて治療できない理由③ 身体への負担を考慮して

体への負担



歯科治療をまとめてしようと思うと、患者さんは長時間口を開けたままの状態でいることになります。若くて健康な人なら、それほど負担にならない人もいるかもしれませんが、1時間以上の治療は多くの人にとって想像以上に負担になります。治療後、顎に疲労感を感じることも……。

また、固い診察台に座り続けることによって腰を痛めてしまうリスクもあります。とくに、腰痛持ちの人に無理はさせられませんよね。このような身体への負担も、まとめて治療できない理由の1つだといえるでしょう。

歯医者によってはまとめて治療することも可能

自費診療



これまで紹介したような理由から、歯医者でまとめての治療は、基本的には避けています。進行した虫歯などが見つかった場合には、何度も通院のための時間を確保せざるを得ないケースも……。中には、土日診療や夜間診療が可能な歯医者もあるので、自分にとって通院しやすい歯医者を選んで受診するといいでしょう。

ただし、どうしても歯医者へ通う時間をつくれないという人もいますよね。短期間で終わらせなければいけない事情がある人もいると思います。一部の歯医者ではまとめて治療をおこなっており、普通であれば何度も通わなければいけない治療もずっと少ない回数で済ませることができます。

まとめての治療にはデメリットもあり、国の規制に沿っていないため自費診療になります。さらに、身体への負担が大きくなることも覚悟しなければいけません。しかし、長期間通院できないからといって歯の痛みを放置するよりはまとめてでも治療をするべきだといえます。時間がない人は、ぜひこのような方法も検討してみてください。

通院回数を減らすためにもできるだけ早めの受診を

早めの受診



歯医者で一度にまとめて治療してくれないのには、様々な理由があります。歯医者の都合で細かいスケジュールにしているわけではないため、歯科医師に頼んでも1回で治療してもらうことはできません。

どうしてもというときは、自費診療でまとめて治療してもらうという方法もあります。理想的なのは長期間通院する必要がないということですよね。普段からしっかりデンタルケアをし、虫歯や歯周病の予防に努めてください。そして、何かおかしいと思ったときには悪化する前に早めに受診するようにしてくださいね。

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