歯医者の「うがい台」の水は1回1回捨てるべき?虫歯や口臭対策のため適切なうがいのやり方
適切な「うがい」は虫歯や口臭の予防のために大切
うがい台の水は1回1回捨てるのがベター
歯科クリニックで診療台の横にある「うがい台」でうがいをしたけれど、水が少し残ってしまった……という経験はありますよね。水が残ったままの状態でコップを戻す人もいるかもしれませんが、できれば水をすべて使い切る、あるいは残りをシンクに捨ててから戻すほうがいいでしょう。
なぜなら、水が残ったままコップを戻すと、水がつぎ足されたときに溢れてしまう恐れがあるためです。コップ1杯の重量になったら水が止まる給水器を採用している歯医者も多いですが、念のためコップは空にしてから戻すことをおすすめします。
軽くゆすぐだけはNG!適切な「うがい」のやり方
歯医者では適切な歯磨きのやり方を教わりますが、実は「うがい」のやり方も重要だとご存知でしょうか?治療中うがいをするときに軽くゆすぐだけという人は少なくありませんが、それでは口の中の汚れをしっかり落としきれません。口の中を清潔に保つためにも、適切なうがいのやり方を実践しましょう。
まず、うがいをするときには、口の中に含んだ水を上の歯、下の歯、右の歯、左の歯の順番で10回ずつぶつけていきましょう。このとき、クチュクチュと大きな音を立てるように意識します。
また、水はできるだけ早く動かすようにしましょう。なお、このうがいのやり方では顔の筋肉を使うため、上手にできないという場合は、水を含まずに練習してみるのもいいかもしれません。
何も適切なうがいが必要なのは、治療中だけではありません。歯磨きをした後や間食後、甘い飲み物を飲んだ後にも行うと、口の中を清潔に保つ働きが期待できるでしょう。
衛生面は…?歯医者の水の問題点について
歯医者では、様々な場面で水を使いますよね。治療中にうがいをするときをはじめ、タービンやスケーラーなどの道具を使用するとき、口の中の患部を洗うとき、治療器具を洗浄するときなど、治療を行うために水は欠かせません。ところが、最近では歯医者の水が衛生的ではないのではと問題視されているのです。
水道法の水質基準項目と基準値において一般細菌の欄では、「1mlの検水で形成 される集落数が 100以下であること」と定められています。※
しかし、ある歯医者の水を調査したところ、なんと約150万個もの細菌が検出されたというデータも……。この歯医者の水は、水道水の1万倍以上もの細菌が含まれているなんていう情報があったのです。
歯を削るために使うタービンという器具が水を吸い取るため、この水から細菌が繁殖し、歯医者で使用する水を汚染してしまうリスクが考えられました。そして、菌が繁殖した水で治療を続ければ感染症にかかってしまう恐れもありますよね。
歯医者の水をきれいにするためには、水を何分間か出しっぱなしにしてチューブを洗う、消毒液を注入する、などの対策が考えられます。しかし、実際には具体的な対策を実行できていない歯科医院も多いようです。
衛生管理を徹底している歯医者を選ぶことが大切
歯の治療をするために歯医者へ行っても、汚染された水によって感染してしまっては本末転倒ですよね。そのため、歯医者を選ぶときには衛生管理が徹底されているかどうかをチェックすることが大切です。
歯医者のホームページでは実施している衛生管理などについての説明もされているので、ぜひ予約を取る前に一度チェックしてみてはいかがでしょう?
適切な「うがい」をして体の健康を守ろう
歯医者でうがいをするとき残った水をどうすればいいのだろうという素朴な疑問を持つ人も多いと思いますが、溢れさせないためにはコップを空にするのが良いです。また、口の中をきれいにするためのうがいのやり方もしっかりマスターしましょう。
そして、歯科治療を受けるなら歯医者の水の問題についても知っておきたいところ。感染を防ぐためにも、しっかりと衛生管理を行っている歯医者を選ぶようにしてくださいね。