歯ごたえや歯ざわりってどうやって感じているの?

2017.01.14 health木村清良

歯ごたえや歯ざわりを感じることができるのはなぜ?

目をそらす女性

歯というのは、思っているよりも優秀で、ただ噛むためだけに生えているのではなく、美味しさを感じさせてくれる感覚器官でもあります。食べものを食べたときに美味しいと感じるのは、味以外にも食感が影響しています。固い、柔らかい……これらは歯が感じさせてくれているものなのです。

では歯はどのように、食感を感じさせているのでしょうか?

歯ごたえや歯ざわりを感じさせているのは「歯根膜」と「咀嚼筋」だと考えられています。歯の根元は歯根と言いますが、歯根には、歯の根元を包み込むように、歯根膜という膜が存在します。この歯根膜は、歯根を包み込むような、クッションのような役割を果たしていますが、その他にも、歯に加わる圧力などの刺激をクッションのように、脳に伝えるという役割を果たしています。

おうどん

咀嚼筋は噛むときに動かしている顎の筋肉です。この咀嚼筋は、食べものを噛んだときに顎に伝わる圧力のセンサーのような役割を果たしています。

歯ざわりはこの2つで感じていると考えられているのです。

歯が全部なくなったらどう感じるの?

驚く女性

では、この歯ごたえや歯ざわりは、歯が全部なくなってしまったらどう感じるのでしょうか? なんとなく想像できるかもしれませんが、歯がまったくなくなってしまった場合、もちろん歯根膜が刺激を受けることがなくなるので、歯ごたえや歯ざわりというものを感じるのは難しくなります。

また、上手く噛めなくなるので、基本的には柔らかいものしか食べることができなくなり、咀嚼筋がほとんど働かなくなり、食事をしても食べた気がしなくなってしまいます。

入れ歯ならどう感じるの?

入れ歯の女性

歯を全て失い、入れ歯になったら歯ざわりや歯ごたえを感じることはできるのでしょうか ?これは、感じなくなるという人もいますが、少し感じるという人もいるようです。入れ歯を装着することで、入れ歯が若干ではありますが、歯根膜を刺激します。そのため、少しだけ歯ごたえや歯ざわりを感じることができるのです。

しかし、やはり本物の歯に比べると、その歯ざわりや歯ごたえは、非常に感じづらくなってしまいます。そのため、高齢者になり、歯を失って入れ歯になることで、歯ごたえを感じづらくなってしまい、食事が楽しいものではなくなり、外食をしなくなるという人が多くなってしまうのです。

インプラントなら感じるの?

インプラント

では、入れ歯ではなく、インプラントの場合はどのように感じるのでしょうか? インプラントの場合は一般的に、問題なく歯ざわりを感じることができると言われています。インプラントは、顎の骨に直接人工の歯根を埋め込み、その上に人口の歯を装着する方法なので、歯根膜に圧力を加えることができるのです。

さらに、インプラントの歯冠部は本物の歯と遜色ないほど強いセラミックという素材で作られているため、硬いものでも噛み切ることができます。そのため、咀嚼筋をしっかりと使い噛むことができるため、健康な歯と同じくらいの満腹感も得られます。

満腹感や歯ごたえ、歯ざわりというのを正常に感じることができるので、高齢者になり歯を失いインプラントにした場合には、食事が楽しくなくなり、外出を避けるようになるという悪循環から解放されるでしょう。

食べる楽しさを失わないためにケアしましょう

歯科医院

いかがでしたか? 今回はどうやって歯ごたえや歯ざわりを感じているのかという点に迫りました。歯を失うということは、食べることが楽しくなってしまうというリスクが伴います。また、インプラントにしたとしても高額な治療費がかかります。

そのため、もっとも大切なのは、普段から歯を失わないようにケアをするということ。みなさんも歯を失わないためのケアを怠らないようにしましょう!

あわせて読みたい

レコメンド

関連記事