歯列矯正をするとフェイスラインが変わるってホント!?
歯並びとフェイスラインの関係って?
歯並びの乱れが及ぼす影響とは
歯並びが乱れているということは、噛む能力が低下した状態が長く続くことを意味します。上下の歯が噛み合わないことで、食べ物を噛むときにいつも局所的に偏った力がかかり、顎の成長が形が歪んでしまうこともあるようです。
また、歯並びの乱れは顎の筋肉の発達にも影響を及ぼします。噛み合わせが悪いため、左右どちらかの歯だけで咀嚼を行う噛み癖がつき、これにより筋肉も片側だけ発達してしまうのです。
顔の形でもとても大切な“エラ”付近の筋肉は咀嚼する際に使う顎の筋肉なので、エラに形が左右対称になる原因にも。
顔の形のバランスを乱す歯並びとは!?
顔の形のバランスを乱してしまう歯並びの3種類
上下の歯がしっかりと噛み合わない歯並びを“不正咬合(ふせいこうごう)”と言います。不正咬合にはいくつか種類がありそれぞれ特徴が異なります。基本的にはどれも顎の筋肉に負担をかけ、成長を妨げる可能性があるので、顔の形のバランスが悪くなりやすいですが、今回は中でも輪郭や口元の見た目に影響を及ぼしやすい歯並びを3種類ご紹介します。フェイスラインが気になる自分の歯並びがどの種類に入るのかチェックしてみましょう。
反対咬合(はんたいこうごう)
反対咬合は「受け口」とも呼ばれる不正咬合で、下顎の前歯が上顎の前歯よりも前に出ている状態です。生まれつきの骨格が影響していることもありますが、噛み合わせが悪い状態が続くことで、徐々に反対咬合になることがあります。反対咬合は、俗に言う「しゃくれ」のような顎の形になり、下顎が前に出してしまうので早めの治療が必要です。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎前突は反対咬合とは逆に、下顎の前歯が上顎の前歯の内側に入っている状態です。「下顎遠心咬合(かがくえんしんこうごう)」や「出っ歯」とも呼ばれ、下顎よりも上顎が大きく成長し過ぎたり、下顎の前歯が内側に倒れてしまったりすることで生じます。一般的に上顎の前歯と下顎の前歯が8mm以上離れている場合に上顎前突と診断されることが多いようです。うまく口を閉じることができないため、常に口が半開きで口腔内が乾燥していることで菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病などの進行も早まるといわれています。
上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)
上顎前突は上下の前歯が前に出ている状態で、横から見ると顔に対して極端に口元が前に出てしまいます。原因はさまざまで、遺伝的な要因で歯と骨のバランスが悪いことや、口呼吸や指しゃぶりなどが習慣になっている人にも起こりやすいようです。上顎前突と同じで、口が閉じにくく半開きになりやすいのが特徴です。また、全体的に口元が前に出ているので転倒した場合に歯が折れる危険性が高くなります。
不正咬合はどうやって治すの?
不正咬合の治し方
不正咬合は、上下の歯の位置関係や噛み合わせの深さ、症状の程度で異なりますが、一般的には歯列矯正治療で改善します。「ブラケット」と呼ばれる矯正装置を歯に装着し、ワイヤーで引っ張ることで、1~3年程度の長い時間をかけて徐々に歯を移動させる矯正方法です。これにより、「受け口」や「しゃくれ」などの口元の印象も改善することができます。
しかし、歯並びの乱れは歯だけではなく顎の骨自体にも原因があり、歯列矯正だけでは改善が難しい場合、顎の骨を切り歯を移動させるなどの外科的手術が必要になるケースも少なからずあります。手術では、口腔内を切開するので、顔に傷が残ることはありません。
また、国から先天異常、顎変形症などと指定された症例の場合は、国が指定する顎口腔機能診断施設の認可を受けた歯科医院で治療することができ、その際には保険が適用されるので、歯列矯正治療、外科治療、入院が3割負担の費用で済むでしょう。
不正咬合を改善して理想のフェイスラインを手に入れませんか?
乱れた歯並びは口を開かなければ見えませんが、顔の形を変えてしまう可能性があります。とくに反対咬合や上顎咬合、上下顎咬合などは外見にも大きな影響を与えることがあるので、早めの治療をオススメします。しっかりと治療に取り組むことで歯並びが改善され、噛み合わせがよくなり、口周りの印象も大きく変化するでしょう。顔の形を整えあなたの理想のフェイスラインになりたいのなら、まずは歯科医院に相談してみましょう。