慢性的な頭痛は噛み合わせが関係しているかも!正しい位置で噛むことの大切さ
噛み合わせが悪くて側頭筋が緊張している
側頭筋という筋肉を知っていますか?
ちょうど、こめかみ付近にある大きな筋肉で、咬筋や内側翼突筋、外側翼突筋に続き、咀嚼筋の一部として扱われる筋肉です。この筋肉は、主に、顎を開閉するときに働きます。噛み合わせが悪いと、この側頭筋を含む咀嚼筋全体が緊張してしまうことがあり、側頭筋も緊張するので慢性的な頭痛になってしまう可能性があります。
筋肉の発達バランスが狂う
咀嚼筋は筋肉なので、動かせば動かすほど発達します。噛み合わせが悪い人は、歯の一部だけに力が集まるように食べ物を噛んでしまうので、左右のバランスが乱れ、筋肉の発達バランスがおかしくなってしまいます。すると、そのバランスの乱れが首の筋肉のバランスまでも狂わせてしまい、慢性的な頭痛が発生する原因になってしまいます。
頭痛以外にもさまざまな影響を及ぼす
噛み合わせが悪いと、頭痛以外にもあらゆる面で影響が現れます。その代表的な症状をいくつかご紹介していきます。
笑顔に自信が持てなくなる
噛み合わせが悪いことで、口元の見栄えが悪くなります。上顎の前歯が前に出てしまっていたり、犬歯が長くなり歯列から外れていたりすると、笑ったときにそれらが見えやすくなってしまうので、おのずと口を押さえて笑うような習慣が身に付いてしまい、いつの間にか自分の笑顔に自信を持てなくなってしまいます。
顎関節症のリスクが高くなる
噛み合わせが悪いと顎の関節まで影響が出てしまい、口を開閉すると顎の根本が痛くなる顎関節症になってしまうことがあります。
虫歯が起こりやすくなる
噛み合わせが悪い人は、噛み合わせのよい人と比べると、歯列から外に飛び出してしまっている歯が多い傾向があります。中には歯が何本も重なってしまうこともあるので、一生懸命に歯を磨いても磨ききれず、気付いた頃には、たくさんの虫歯があったという人も珍しくありません。
噛み合わせの治療方法
さまざまな噛み合わせがよくないせいで、さまざまな悪影響を及ぼしてしまうため、治療が必要になります。噛み合わせ治療はスプリント治療と、歯列矯正治療が一般的です。
スプリント治療
スプリント治療は、マウスピースのような装置を口の中に入れて、筋肉を楽にさせる治療です。筋肉が楽になることで、正しい位置で噛むことができるようになります。噛み合わせがそれほど悪くない、軽度の症状のケースで選択される治療法です。
歯列矯正治療
歯列矯正治療は、歯自体を移動させることで、スムーズに動かせなかった筋肉を正常に機能できる状態にする治療法です。時間はかかりますが、ゆっくりと歯を移動させることで、負担の少ない治療ができます。
噛み合わせの悪さは全身のバランスを崩す
噛み合わせが悪くなることで、慢性的な頭痛だけではなく、その他にも全身のバランスを崩す結果になってしまいます。そうならないためにも、正しい位置で噛むことが大切です。不安のある方は、歯科医院に相談してスプリント治療や歯列矯正治療などを検討してみてはいかがでしょうか?