あなたの舌はいつもどこにある?位置次第では歯並びが悪くなるかも!

2017.04.27 health渡辺蘭

正しい舌の位置はどこ?

舌の位置は

舌の位置には正しい位置と間違った位置があることはご存じですか?正しい舌の位置は、上顎の前歯の裏側に舌の先端がついている状態です。上顎が舌の筋肉で押し広げられ、顎の幅が広くなり歯並びが良くなると言われています。

一方、間違った位置は、下顎の前歯の裏側に舌の先端がついている状態や、上下の歯の間に舌が挟まった状態などです。このような状態は舌癖と呼ばれ、歯並びが悪くなる可能性があるので早めに改善する必要があります。

なぜ舌が間違った位置にあることで歯並びが悪くなるのか

1.上顎を押し上げることができない

叫ぶ女性

通常は舌の筋力が上顎を押し上げて顎の幅を広げているので、歯が入り込めるスペースが広くなります。しかし舌癖によって、上顎を押し上げていない状態が長く続くと顎の幅が広がらず、歯が入り込めるスペースを確保できなくなります。

狭い場所に入り込めなかった歯は、前方に押し出され、上顎前突(出っ歯)になる可能性があるというわけです。また、歯が押し出された影響を受けて重なって生えてしまう八重歯のような状態にもなりやすいと言われています。

2.前歯を押し出してしまっている

前歯

舌の位置が低いと常に下顎の前歯を舌で押し出してしまっていることがあります。前歯は常に押し出されている影響で、前に押し出されて受け口の状態になります。

また、上下の前歯で舌を挟んだような状態の場合は、舌の力により歯と歯の間が押し広げられてしまい、奥歯は噛み合っていても、前歯が噛み合わない“開口”と呼ばれる状態になる可能性があります。開口の状態になると口をうまく閉じることができず、ドライマウスになり、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

MFTは舌癖が強い人のための口腔内の筋トレ!

舌癖を改善するには、日頃から舌の位置を意識して過ごすことにも効果がありますが、歯科医院では“MFT(筋機能訓練)”という方法で改善を目指します。MFTをトレーニングとして取り入れることで、より効果的な改善が期待できるでしょう。

MFT(筋機能訓練)の目的は?

太った男の子

MFTは簡単に言うと口周りの筋肉のバランスを良くするためのプログラムで、歯科医師や歯科衛生士の指導のもと、口周りの筋肉を鍛え、舌癖を治します。矯正治療と並行して行われることが多いです。対応年齢は基本的には永久歯までが生え揃うまでの子供で、年齢を重ねるごとに改善が難しくなります。しかし、成人しても日々根気よくトレーニングを積み重ねることで徐々に改善を期待できると言われています。

MFT(筋機能訓練)が効果的な症状は?

・意識しないと上顎に舌がついていない
・上下の歯に舌が挟まるようになっている
・食べる時にクチャクチャと音がする
・舌を噛む癖がある
・うまく発音できない
・食べ物をうまく飲み込むことができない

MFT(筋機能訓練)にかかる費用は?

お金

MFTの平均的な費用は、初診料が3,000~5,000円。この時、検査料金や教材代などが10,000円程度別途でかかることがあります。その後、1レッスンにかかる費用の平均が3,000~4,000円ほどでおおよそ10回のレッスンとなるので、全体の費用で90,000~100,000円です。歯列矯正と並行して行うと、MFTを無料で受けられる歯科医院もあります。

舌癖を改善して美しい口元を手に入れましょう

嬉しそうな女性

MFT(筋機能訓練)を子供の頃に受けて舌癖を改善できれば、歯並びが良くなり歯列矯正の必要がなくなるかもしれません。また大人の場合でも、MFTにより口周りの形や顔全体のバランスが良くなるので、美しい口元を手に入れたいという人は、ぜひチャレンジしてみてください。

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