顎関節症ってどんな治療をするの?治療期間や治療費は?

2017.05.04 health小日向睦

顎関節症の治療方法

顎関節症に治療方法は主に歯科医院で行います。治療方法には、さまざまな方法があり、症状や進行度により、治療方法が異なりますのでご紹介していきます。

物理療法

頬を冷やす女性

物理療法は顎関節症の初期治療で、最も重要と言われる治療法。食いしばりなどにより顎の筋肉が発熱している場合、冷たい水や湿布などを使い冷やします。逆に、血流が悪くなり、痛みが出ている場合は、お湯や温湿布などで冷やすこともあります。

運動療法

あくびする女性

運動療法も顎関節症の初期治療でよく使われる方法。顎を開閉させるストレッチをして、動きにくくなっている顎の関節を動かしやすくしていきます。治療では、ただ開閉するだけではなく、顎をずらしながら徐々に開閉し、顎を一度引っ込めてさまざまな角度に突き出すなど、特殊な動きをして関節円板や関節包などの癒着を防ぎ症状の進行を予防します。

スプリント療法

イライラする女性

顎関節症が起こるそもそもの原因は、食いしばりや歯ぎしりにあります。これらを改善しない限り、1度完治したとしても再発する可能性は高いです。スプリント療法は、治療前にこれらのクセを改善する方法。スプリントという装置を歯に装着し、食いしばりや歯ぎしりで歯や顎に過度な負担がかかるのを防ぎ、顎関節が安定する位置へ誘導します。根本的な解決にはなりませんが、顎にかかる負担が少なくなるので、顎関節症の痛みが軽減することもあります。

薬物療法

カプセル薬

薬物療法はその名の通り薬を使用し、顎関節症を改善させる方法です。歯ぎしりや食いしばりは、ストレスなどの影響で咀嚼筋が緊張することが原因だとされているので、筋緊張緩和剤や精神安定剤など、症状に合わせた薬で改善を目指します。

外科療法

オペ

外科治療は、ここまででご紹介した数々の治療をしても改善が見られなかった場合に行われる最終手段です。治療方法には主に4種類、「パンピング」、「関節腔内洗浄療法」、「関節鏡手術」、「開放性関節手術」などがあり、症状の進行に合わせて手術方法が異なります。

顎関節症はどのくらい期間で治るの?

肩をすくめる女性

顎関節症の治療期間は、治療法や症状の進行により大きな差が出ますが、平均して3~6ヶ月だと言われています。ただし、これは関節の癒着がなく、外科的な手術を必要としない場合です。外科治療が必要な場合は、あらゆる治療を試した後になるので、6ヶ月以上かかることもあるでしょう。

治療期間を少しでも短くするためには、よい歯医者と出会う必要があります。なぜなら、顎関節症は原因に歯ぎしりや食いしばりなどが関係していますが、基本的には関節症なので専門外。歯には精通していたとしても、全ての歯科医が関節に関する知識を持っているとは限らないからです。そのため、顎関節治療の豊富な症例や実績を持った歯科医を探すことが大切です。

顎関節症の治療にかかる費用はどのくらい?

コスト

顎関節治療は基本的には、それほど高額な費用がかかる訳ではありません。物理療法、運動療法、薬物療法の場合は保険適応3割負担で2,000~5,000円くらいの費用で収まることがほとんどです。

スプリント療法の場合は、装置の製作費用と調節費用でおおよそ5,000~6,000円ほど。しかし、顎関節症を放置し、重篤化すると外科手術が必要になるので、治療費は高くなります。保険適応3割負担で15,000~72,000円ほどと、症状に合わせた治療が必要になり治療費にもばらつきが出てしまいます。

重篤化する前に歯科医師に相談しましょう

歯科医院

顎関節症はさまざまな治療法があり、症状に合わせて適切な治療を選択する必要があります。また、症状が重篤なものになってしまった場合、治療期間は長くなりますし、治療費もかさみます。重篤化する前に豊富な症例と実績を持つ歯科医師に相談しましょう。

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