舌の両サイドに歯型がついていませんか? その原因と治し方を解説!
下に歯型がつく舌圧痕(ぜつあっこん)
舌圧痕ができる4つの原因とは……
1.噛み締め・歯ぎしり
舌圧痕(ぜつあっこん)とは、舌の縁にデコボコの歯型がついている状態。この舌圧痕ができる原因としてもっとも多いと言われているのが、噛み締め(クレンチング)や歯ぎしり(ブラキシズム)などです。顎に強い力がかかると、舌が歯に押しつけられて舌圧痕がついてしまうというのです。また、噛み締めや歯ぎしりにより、頬の裏側にも同じような歯の痕がつくこともあります。
2.前屈みの姿勢
お年寄りの場合は腰が曲がった姿勢になりやすく、また、若い人でも前屈の姿勢が長時間続くと、舌が前歯に当たることで舌圧痕ができやすいと言われています。背筋を伸ばしして正しい姿勢を意識しましょう。
3.歯並び・舌の形状
もともとの歯並びや、舌の形が影響するケースも。口を閉じたときに舌に歯を押し当ててしまうような歯並びの場合、舌圧痕がつきやすい傾向にあります。また、急激な体重の上昇などで、舌が肥大化した場合も舌圧痕がつきやすいと言えれています。
4.ストレス
継続的にストレスや緊張にさらされると、必要以上の力で歯を噛み合わせてしまうTCH(トゥース・コンタクティング・ハビット)という状態になることがあります。TCHは強い力で噛み合わせる時間が長くなるので舌圧痕ができやすくなります。また、顎の筋肉も緊張状態が続くので噛み締めや歯ぎしりを起こしやすくなり、舌圧痕がつきやすくなるのです。
舌圧痕(ぜつあっこん)はどう改善できる?
症状別にみた舌圧痕の改善方法
1. 噛み締め・歯ぎしり
噛み締め・歯ぎしりなどがクセになっている場合は、睡眠中にマウスピースを装着することで改善が期待できます。マウスピースは歯科医院で自分に合わせたものを作るか、市販されているものを購入するなどして入手できます。マウスピースを装着すれば強い力が舌にかかるのを防げます。しかし、噛み締め・歯ぎしり自体を改善するには、ストレスなどの他の要因も考えられるので、人によっては改善に時間がかかることもあります。
ストレスなどの精神的な要因が考えられる場合には、心療内科や精神科もあわせて受診を検討してみてください。
2.姿勢
姿勢が悪い方は、ストレッチや適度な運動を行い、正しい姿勢を身につけることが大切です。しかし、高齢のため難しいという方は、バランスの取れた食事と規則正しい生活を心がけて、健康な体を維持できるようにしましょう。
3.歯並び・舌の形状
歯並びの乱れは、歯列矯正での改善が期待できます。急激な体重の増加で舌が肥大化したという心当たりがある場合には、減量すると舌が小さくなって舌圧痕の改善につながるでしょう。
4.ストレス
ストレスが原因で歯を強く食いしばってしまう人は、意識してストレスを解消することが大切です。TCHは無意識に行ってしまうものなので、普段目に付きやすい場所に貼り紙をして意識的に改善できる環境を整えましょう。力まない習慣を身につけることが大切です。
慢性的な舌への刺激は病気を引き起こすかも……
舌圧痕は病気ではないので、痕が気にならないのであれば特に治療の必要はありません。しかし、舌圧痕がつくということは、慢性的に舌に強い力がかかっている状態です。慢性的な舌への刺激は、体に悪影響を及ぼすこともあるので、早期の改善をオススメします。自力での改善が難しい方や気になる症状がある場合は、お近くの歯科医に相談してみてください。