顎が小さいと歯並びが悪くなるって本当?顎を広げる手段が知りたい!
顎が小さくなる2つの原因と歯並びへの影響
1.遺伝
顎が小さくなる原因は遺伝的な要素が大きく関わっています。というのも両親のDNAを受け継いでいるため、骨格がそのDNA情報をもとにして形成されるからです。
顎周辺の骨格や筋肉の付き方、歯の大きさまで必然的に子供は親に似る傾向にあります。そのため、顎が小さい親からは顎の小さい子供が生まれやすいと言います。
2.進化
私たち人間の祖先だと言われている、約400万年前の猿人と現代人の骨格は全く違います。猿人は硬い食べ物を食べる習慣があったので、強靭な顎を持っていました。
しかし進化と共に人間は食べ物を柔らかくする方法を覚えたことで、食生活が一変。硬いものだけでなく柔らかいものも口にするようになり、現代では硬いものを噛む習慣が少なくなったことで、現代人の顎は小さく変化したのです。
床矯正なら顎の幅を広くできる
床矯正とは
床矯正(しょうきょうせい)は顎が小さいことが原因で、歯並びや噛み合わせが悪くなっている場合に、顎の幅を押し広げてそれらを改善するという方法です。
主に骨格や歯が成長段階にある子供に対して行われる矯正方法ですが、成人でも長期的に治療を行えば顎の幅を広げることが期待できます。
矯正装置にはネジがついていて、そのネジで器具の幅を調節することで徐々に顎を広げていきます。取り外しが可能なので歯磨きや食事の際に取り外しが可能で、虫歯になるリスクも低めです。
広げられる幅には限界がある
床矯正を用いて矯正治療を行った場合、わずかな歯並びの乱れならば顎の骨を広げることで改善が期待できます。しかし、広げられる幅には限界があるため、歯並びがひどく乱れていると対応できない場合があります。その場合はブラケットとワイヤーを用いた矯正治療を行うケースもあります。
原則抜歯はしない
床矯正は現存の歯を全て顎に収める目的で行うので、原則抜歯はしないケースが多いです。しかし、明らかに顎の幅に比べて歯の本数が多く、顎を広げても収まりきらないと歯科医師が判断した場合は、抜歯をしてから床矯正を行うケースもあります。
床矯正治療の費用
床矯正は自由診療なので、歯科医院によってかかる費用に差が出る可能性がありますが、一般的には30~40万円ほどで治療を受けることができます。しかし、なかには床矯正を部分矯正として取り扱う歯科医院もあるので、5~15万円程度で治療を受けられることもあります。また、先天的な疾患がある場合には、保険適用になるケースもあります。
床矯正を行う歯科医院はしっかりと選びましょう
床矯正を行う場合は、治療を受ける前に歯科医院をしっかりと選定する必要があります。また、実際に床矯正をする人は一般的な矯正よりも少ないため歯科医院が治療に慣れていない場合もあります。なぜなら、実績をそれほど持たない歯科医師でも、短期間の講習を受けただけで歯科治療を行っている場合もあるからです。そのため、多くの症例と実績を持つ歯科医院を選んで治療を受けるようにしましょう。