“八重歯萌え”は実は日本人だけの感覚!?

2017.07.14 beautyともみ

そもそも八重歯って何?

犬の歯

よくある勘違いが、口を開いたときに見える尖った歯が八重歯だと思っている人が多いこと。しかし、その歯の正式名は「犬歯(けんし)」です。昔、糸をこの尖っている歯に引っ掛けて切っていたことから、糸切り歯とも言われています。この犬歯を魅力的に感じる日本人の方は一定数いるでしょう。

本当の八重歯は、本来の歯並びからずれて生えてきたことで他の歯と重なったり、極端に外側に向かって生えていたりする歯のことを指します。なぜ犬歯の部分が八重歯になりやすいのかというと、子どもの歯の乳歯から、大人の歯の永久歯に生え替わるのが一番遅いことに原因があります。

周りの歯が永久歯になった後に犬歯が遅れて生えてくるケースはよくあること。このとき歯が生えるスペースが十分にない場合、歯がずれて生えてきてしまうことも。また、最近は柔らかい食べ物が多く噛む回数が少なくなっていることから、顎が小さくなって八重歯が生えやすい傾向にあります。他の歯と重なって生えているため、歯みがきが難しく、虫歯になりやすいと悩んでいる人が多いことも八重歯の特徴です。

八重歯が多い日本人

きれいな歯並びを好む外国人は、八重歯が生えている人の割合自体が少ないようです。一方の日本人の特徴としては、もともと八重歯が多い人種と言われています。それには次のような原因が考えられます。

・日本人は歯のサイズが大きい
・上顎が小さい
・下顎が大きい受け口が多い

これらの結果、噛み合わせのバランスが悪くなることで歯並びが乱れやすくなるのです。日本では八重歯の人が多くいますが、一方で海外では矯正治療を重んじていることもあり、八重歯がある人はあまり見かけません。海外の人のイメージでは、日本人の「八重歯がかわいい」という考えは独特のようで、吸血鬼を想像させるなどのマイナスイメージを抱いているようです。小さいころに歯並びを矯正する諸外国では、日本のように“八重歯萌え”の感覚はあまりないのかもしれません。

八重歯にはいくつかのデメリットがあります。歯並びが乱れていると、歯ブラシの毛がしっかりと歯に当たらず、みがき残しや食べ物が詰まりやすくなります。虫歯や口臭、歯周病の原因にもなりやすいため、糸ようじや歯間ブラシの補助用具を使用し、みがき残しを減らす必要があります。そして、歯科医院に定期検診へ通い、プロのケアによってお口の中に潜むリスクを見つけてもらうことをおすすめします。

八重歯を治す場合、歯を抜かないといけないと思われがちですか、歯を抜かない非抜歯矯正や歯を少し削って被せ物をする方法もあります。気になる人は、ぜひ歯医者さんに相談してみてください。

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