目立たない歯列矯正「裏側矯正」のメリット・デメリット

2017.07.14 healthHa・no・ne編集部

裏側矯正のメリットとは?

歯列模型正面

歯列矯正をしていることを他人に気づかれにくい

裏側矯正の最大のメリットは、歯列矯正をしていると他人に気づかれにくいことです。一般的な表側矯正は歯の表面にブラケットやワイヤーを取り付けて、歯を移動させるので、金属でできたブラケットやワイヤーが白い歯列の中でどうしても目立ってしまいます。

一方、裏側矯正は、その名の通り歯の裏側(舌側)に装置を装着するので、口を開いても他人に見えることはほとんどありません。そのため、モデルやアナウンサー、接客業や営業職といった、他人と接する機会が多い人に適しています。

虫歯になりにくい

歯の裏側に装置を装着するためブラッシングしづらく、すぐに虫歯になってしまいそう……とか思われるかもしれませんが、実は歯の裏側のエナメル質は表側の約3倍の厚さがあるので虫歯になりにくいと言われています。

さらに、歯の表面の場合は唾液が行き届かず虫歯になってしまうことが多いですが、裏側の場合は口の内側という環境下にあるので、唾液の殺菌作用がしっかりと行き届き、虫歯菌が増殖しにくくなります。

前歯の移動がスムーズに行える

前歯を後ろに移動させたい場合は、歯並びの邪魔をしている歯を抜歯して前歯のためのスペースをつくり、移動させながらそのスペースに入れ込むという歯列矯正をすることがあります。ところが表側の場合、前歯の力が強いと別の歯が移動してしまうことが稀にあるのです。これは、固定源となる奥歯が前歯に引っ張られてしまうから。一方、裏側矯正なら固定源の奥歯が前に引っ張られにくいので、表側より前歯が移動しやすいと言われています。

舌で押し出してしまうクセの防止になる

いわゆる出っ歯という状態になってしまう原因はさまざまですが、そのひとつに舌で上顎の前歯を押し出してしまう悪癖があります。舌で歯を押し出すことで徐々に歯が前に移動してしまうのです。無意識のうちにやってしまうこのクセは、一度習慣になってしまうとなかなか治すのが難しいです。

裏側矯正の場合は、上の前歯の裏に矯正装置を装着できるので、前歯を歯で押し出してしまうクセを予防することができます。

裏側矯正のデメリットとは?

歯列模型横

発音に影響が現れる可能性がある

裏側矯正の大きなデメリットとなるのは、発音の問題です。表側矯正の場合は装置が表側に付いているので、矯正を開始した時点では少しだけ発音が難しいと感じるかもしれませんが、すぐに慣れます。

一方、裏側矯正の場合は、発音時に空気の抜ける音を利用して発する“サ行”などを発音するときに、矯正装置が邪魔で思うように発音ができなくなることがあります。矯正装置に慣れれば、あまり不自由なく発音できるようになりますが、表側矯正と比べると少し時間がかかるかもしれません。

表側矯正に比べて費用が高い

裏側矯正は装置の装着や調整が表側矯正に比べて難しい分、費用がかかります。目安としては、表側矯正の場合は保険適応外の自由診療で、70万円~100万円が相場です。対して裏側矯正は保険適応外の自由診療で、100万円~120万円です。

食事に注意が必要

食事では硬すぎる食べ物を噛んでしまうと、ワイヤーが変形してしまう可能性があるので矯正中は硬いものを控える必要があります。氷の塊やフランスパン、するめなど硬いものは食べないように気をつけましょう。また、粘着性の高いものも注意が必要です。無理矢理取り除こうとすると、装置が脱離してしまうこともあるので気をつけてください。

裏側矯正は見た目を気にしなければならない人におすすめです

歯列矯正をすると、どうしても装置が気になってしまうことがあり、装着している期間も長いので、辛くなってしまうことがあります。また、職業柄見た目を気にしなければならないこともありますよね。そんなときには裏側矯正がおすすめです。

また、前歯をスムーズに移動させることができるという点では、出っ歯を気にしている人にもおすすめです。しかし、もちろん裏側矯正にもデメリットとなる部分があるので、自分に適している矯正方法なのかは、プロフェッショナルである歯科医に聞くのが一番です。裏側矯正を検討している人は、まずはかかりつけの歯科医に相談してみてはいかがでしょうか?

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