女性が顎関節症になりやすい原因とホルモンバランスの深い関係
ホルモンバランスは顎関節症にどのような影響を与えるのか?
顎関節症とホルモンバランスの関係性
ホルモンバランスとは?
顎関節症とホルモンバランスについて知る前に、ホルモンバランス自体についてお話しましょう。女性は“女性ホルモン”と呼ばれる物質を男性より多めに分泌しています。女性ホルモンは主にプロゲステロンとエストロゲンの2種類で構成されていて、この2種類のバランスが乱れると、体にさまざまな影響を及ぼします。そのうちの一つが“ストレス”です。意外かもしれませんが、これが顎関節症に深く関係しているのです。
ホルモンバランスが乱れて起こるトラブル
女性ホルモンが乱れ、ストレス過多の状態になることで生じるトラブルの中で、顎関節症と直接かかわるのは、“歯ぎしり”と“食いしばり”です。それぞれの症状について紹介していきます。これらの原因は詳しく解明されているわけではありませんが、ストレス過多の状態の人がなりやすいトラブルです。
歯ぎしり
歯ぎしりは、睡眠中に上下の歯を噛み合わせた状態で、こすり合わせる行為。本人は無意識ですが“キリキリ”“ギリギリ”と音が発生するので、同居している人に気になる症状です。歯ぎしりが頻発しているときは顎に慢性的に大きな負担がかかっているので、治療をしないと顎関節症になるリスクが高まります。
食いしばり
食いしばりは、無意識のうちに歯をグッと強く咬みこむ行為です。歯をこすり合わせるわけではないので音はしませんが、睡眠中に上下の歯を力一杯食いしばってしまうので、顎の関節に大きな負担がかかります。ホルモンバランスが乱れ、ストレス過多の状態になることで起きやすい症状です。
女性ホルモンが乱れてしまう原因は?
女性ホルモンのバランスが乱れてしまう原因の多くは生活習慣と関係しています。睡眠不足や過度なダイエット、運動不足、人間関係などさまざまな原因が挙げられます。また、生活習慣以外でも、更年期や月経前、月経中といった女性ならではの体調変化でホルモンバランスが乱れてしまうこともあります。
生活習慣の見直しがホルモンバランスを整えるポイント
ホルモンバランスを効果的に整える方法
食生活に大豆を取り入れる
大豆に含まれる“大豆イソフラボン”という成分は、女性ホルモン“エストロゲン”によく似た構造をしているため、食事に取り入れることで女性ホルモンのバランスを整えることができると言われています。特に大豆イソフラボンの“エクオール”という成分は女性ホルモンの乱れが原因で起きる症状を緩和させる働きがあります。豆腐や納豆、豆乳などを意識的に食事に取り入れてはいかがでしょうか。
規則正しく質の良い睡眠をとる
睡眠不足になると女性ホルモンだけでなく、成長ホルモンやその他のホルモンバランスが大きく乱れます。できるだけ就寝時間と起床時間を規則正しくし、質の良い睡眠をとるように心がけましょう。スマホやタブレットなどを長時間使用すると、脳が覚醒したままなので、眠りが浅くなるので、寝る前は間接照明を使ったりしてゆったりとした時間を過ごすのがよいでしょう。
適度に運動をする
慢性的な運動不足は、自律神経のバランス乱してしまう原因です。本来、副交感神経が優位に働き、ホルモンバランスを調整しています。しかし、運動不足になると交感神経が優位に働き、女性ホルモンの量が減少することもあります。そのため、適度な運動をすることがとても大切です。1日に1時間程度ウォーキングをしたりして、自律神経のバランスを整えましょう。軽い運動でも、継続することが重要になります。
まずは生活習慣を見直してみてください
このように、ホルモンバランスが乱れることで、ストレス過多の状態になり顎関節症を引き起こすリスクが高まるので、ホルモンバランスを意識した生活を送ることが大切です。
ホルモンバランスは、生活習慣と密接に関係しています。睡眠不足や栄養不足、運動不足とさまざまな要因でバランスが乱れてしまいます。そうならないためにも、まずは、自分の生活習慣を見直して改善してみてください。