心当たりのない歯痛が起こるのはなぜ?その理由を徹底解説!

2017.09.06 healthReiko Okabe

非歯原性歯痛が起こるのはなぜ?

頭痛による歯痛

発作的にドリルで目をえぐられるような強い頭痛に襲われると同時に歯痛を感じた場合は、群発頭痛が関係している可能性があります。

群発頭痛とは、じっとしていられないほど目の奥に強烈な痛みが起こり、1日数回、決まった時間に発作が起こる特徴があります。この症状は女性に多いと言われています。

現時点で詳しい原因は解明されていませんが、血管の拡張やアルコール、気圧の変化などが原因であると考えられます。

副鼻腔炎による歯痛

多いケースとして、副鼻腔炎による非歯原性歯痛が挙げられます。もし、上顎の奥歯が全体的に痛む場合は、副鼻腔炎が関係しているかもしれません。この症状は、副鼻腔炎の炎症が歯の根元から伝わっていることが原因と考えられています。

姿勢による歯痛

慢性的な肩こりと歯痛に苦しんでいる場合は、姿勢が関係している可能性があります。猫背のような前かがみの姿勢を長期間続けていると、歯の噛み合わせにも乱れが生じ、歯痛が起こることもあります。

三叉(さんさ)神経痛による歯痛

歯だけでなく、顔にも痛みを感じる場合は、三叉神経痛による歯痛かもしれません。三叉神経とは痛覚や触覚、圧覚などを脳に伝える神経の1つで、三叉神経痛が起きると発作時の痛みが歯に伝わることがあります。

精神疾患による歯痛

なんとなくだるい、気分が上がらないと感じながら、歯痛が起きているときには、うつ病が関係している可能性があります。意外と知られていませんが、うつ病は症状として頭痛や腰痛をはじめ、肩痛や胃痛、歯痛など、全身のあらゆる部分に痛みを生じさせることがあるのです。

もちろん、この場合は歯科医院で治療は難しいので、精神科や心療内科で治療を受けましょう。

心疾患による歯痛

歯痛とともに、胸をぎゅっと締めつけるような痛みが起きている場合、狭心症や心筋梗塞が関係している可能性があります。これは関連痛と呼ばれますが、心疾患が関係している場合、短時間で発作的に痛みが現れて、10~20分ほど持続することがあると言われます。歯科医院では心疾患が疑われる場合、内科や循環器科を紹介してもらえます。

原因が分からない場合は「非定型歯痛」

このように非歯原性歯痛には全身のトラブルが関係していますが、多くの検査を受けたにもかかわらず、結局のところ原因が特定できなかった場合、「非定型歯痛」に分類されます。これらの症状は40代以降の女性に多いと言われています。

非定型歯痛は虫歯の症状と区別するのが難しく、歯科医院では稀に虫歯と間違えて神経を抜いたり抜歯をしたりしてしまうことがあるようですが、これらの処置が原因で痛みが悪化することもあります。治療の際は信頼のおける歯科医院を選びましょう。

歯痛は歯以外のトラブルが原因で起こることもある

歯が痛いと、どうしても虫歯や歯周病などの症状が原因だと考えがちですが、今回説明したように全身のトラブルが原因となることもあります。「歯痛が治まらないけれど、虫歯や歯周病になっていないから大丈夫」とは思わず、なかなか痛みが治まらない場合は、速やかに歯科医院に相談しましょう。

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